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♪はしらのきずはおととしの〜

出がらしのようなネタです。童謡「背比べ」の歌詞は「♪はしらのきずはおととしの〜」で始まりますが、なぜ一昨年なのかという件。

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作詞家が病気になってしまい、帰郷できず、去年は柱に傷をつけることができなかったからという説がまことしやかに囁かれています。年の離れた弟が寂しい思いをしただろうなという作詞家の思いが、この「背比べ」の歌詞に込められているというのです。

そんなわけはありません。なんでもかんでもハートウォーミングなエピソードで丸く収まるとおもったら大間違いです。もっと、根本的な理由があるのです。

「♪はしらのきずはおととしの〜」まず口に出して歌ってみましょう。次に、同じ節回しでこのフレーズを歌ってみてください。「♪はしらのきずは、きょねんの〜」……「きょねん」の「きょ」の部分でズッコケます。確実にズッコケます。ズッコケ三人組ではありませんが、「きょ」の音をどこで発すればよいかわからなくなって、高い確率で「きょ」が裏声になります。途端にズッコケます。つまり、「♪はしらのきずは、きょねんの〜」だと、歌としてダメなのです。病気で帰郷できずに弟が寂しがるとか、そんなエピソード云々ではなく、ただ単純に「きょねん」ではズッコケるのです。おととしバージョンと全く同じ節回しで「♪はしらのきずは、きょねんの〜」と歌いあげるのは、いくらアヴリル・ラヴィーンでも無理というものです。

「きょねんじゃなくて、さくねんならちゃんと歌えるけど……」

相方の強烈なツッコミが飛んできましたが、聞こえなかったことにします。