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相撲と陸上競技のコラボを考える

陸上競技でフライングをすると即失格になります。実に厳しい。

相撲の場合、立ち会いで息が合わずに、言うなればフライングとなることがありますが、即失格とはなりません。ただし、故意に「待った」をした場合、制裁金が課せられます。幕内で10万円です。結構なお値段。

それはそうと、相撲と陸上競技の違いは、和と洋の違いとも言えるでしょう。どちらが良い、悪いという話ではないのかもしれませんが、陸上競技で相撲っぽさを取り入れた場合、よくわからないことになります。

選手がスタートラインに並びます。審判が持っているのは鉄砲ではなく、軍配です。時間制限いっぱいになるまで、選手は塩をまいたりして時間を潰します。「時間です!」と宣言されると、選手が腰を下ろしだします。選手全員の呼吸が合った瞬間がスタートです。全員の息が合わないでフライングをした場合には、10万円の制裁金が課せられますが、失格とはなりません。まあ、横並びで呼吸を合わせるというのは実に難しいですし、8人ぐらいですかね、そのぐらいの人数が一斉に呼吸を合わせてスタートするなんてなかなかできることではありません。一人、また一人とフライングすることになり、その都度、10万円の制裁金が課せられることになります。

上手くいけば50万円、少なくとも20万円ぐらいは稼ぐことができます。

一方、相撲で陸上競技っぽさを取り入れた場合にも、よくわからないことになります。制限時間いっぱいとなれば、行司が鉄砲を取り出します。「位置について、よーい……」と宣言し、ぱん!呼吸が合う、合わないなんて関係なく、音がした瞬間に相撲が始まります。お互いの呼吸が合わないとか、そういうよくわからないことで時間がかかることがなくなり、効率化されますが、それはそれでどうなんだろうと思います。

もちろん、フライングした場合は即失格です。結びの一番でフライング、即失格なんてことになれば、座布団が場内を飛び交うことになるでしょう。

むやみやたらにコラボレーションをしても良いことがない。少なくとも、相撲の要素を陸上競技が取り入れた場合、どっちらけになり、陸上選手がどんどん貧乏になっていってしまうという悪循環が生まれます。相撲には相撲の良さ、陸上競技には陸上競技の良さがあるのですから、お互いを尊重して、認め合うことが大切です。合掌。