ぐわぐわ団

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こってりがよいのか、あっさりがよいのか、悩める子羊に愛のムチ

天下一品に来て「こってり」を食べないのは敵前逃亡である!と思っていたのですが、やうやう白くなりゆく山ぎは、年とともに「こってり」がキツくなってきたのも事実です。体調が悪い時に天下一品に行って「こってり」を食べると、途中から喉というか食道が全力で「こってり」を阻止しようとします。FF2のヨーゼフみたいなもんです。俺に構わず行け!みたいな感じで喉というか食道が頑張ってくれるのですが、「こってり」のパワーに負ける、みたいな。そして、後でぎょんぎょんの胸焼けに「うわぁ、こってりキツいわぁ……」ってなるのです。

そんな私に朗報。

天下一品には「こってり」「あっさり」の他に「屋台の味」というスープの種類があるのです。以前「こっさり」と呼ばれていたと思うのですが、知らないうちに「屋台の味」になっていました。「こってり」と「あっさり」の中間ぐらいの濃さで、天下一品に来たという満足感を残しつつ、「こってり」の全力で殴られる感を防具でガードみたいな感じ。いわば、剣道の防具を着てマイク・タイソンと戦うイメージです。

とりあえず「屋台の味」で満足していたのですが、となりに座った人が「唐揚げ定食!こってり、麺大で!」という、「死ぬ気か!」と叫びたくなるような注文をされました。天下一品はチェーン店ですので、ラーメンはどの店でも同じラーメンが出てくるのですが(一部店舗では以前、作り方を間違っているのか何かでかなり微妙なモノが出てきたことがありましたが、それはさすがに何年も前の話ですので、今はたぶんそんなことはないと信じたい)、セットメニューは店舗ごとに特色があるというか、結構フリーダムなのです。私の家の近くの天下一品はスタンダードな感じではあるのですが、唐揚げ定食はその名の通り唐揚げ、ごはん、お漬物、そしてラーメンです。ラーメンを味噌汁にして普通の定食ぐらいのボリュームだと言うのに、ラーメンどーん!ですから、恐ろしい破壊力、デストラクションパワーなのです。にも関わらず、「こってり、麺大で!」と注文する、となりの人。

なんでしょうね、嫉妬心とは違うのですが、「屋台の味」で満足していた私の心にアンニュイなものが生まれた瞬間でした。ああ、自分はついつい日和ってしまったかもしれない。自分の心に嘘をついてしまったかもしれない。一方で、いつまでも若くない、こってりからの卒業を考えた結果であり、必要十分条件だ、という心の声を聞く始末。相方は横でニコニコしながら「あっさり」を食べていました。合掌。