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『中村佑介展 15 THE VERY BEST OF YUSUKE NAKAMURA』に行ってきました

あべのハルカス24階、大阪芸術大学スカイキャンパスで開催されている『中村佑介展 15 THE VERY BEST OF YUSUKE NAKAMURA』に行ってきました。なんじゃかんじゃと書くより、この写真を見てもらったほうが早いと思います。

CDのジャケットとか、本の表紙とかで、この絵を見かけたことも多いのではないでしょうか?最近で言うと、映画「夜は短し歩けよ乙女」が有名かと。

ちょっとだけ昔の話になりますが、予備校に通っていた頃、とにかく勉強漬けの毎日でした。そんな生活だと、いろいろ気持ちもギスギスしてくるというか、余裕がなくなるんです。そんな時、どこかで開催されていたアルフォンス・ミュシャ展にふらふらっと行ったんです。ものすごく精密に描かれた女性のポスターを見て、ぐわっと心を掴まれてしまいました。芸術には疎くて、さっぱりわからない私ですが、アルフォンス・ミュシャの作品はポスター、つまり広告なので、こちらに何かしら訴えかけてくるものがあるのです。もちろん、フランス語なんて読めませんでしたが、ガツーンと来るんですね、こういうのって。予備校時代に覚えている唯一と言っていいぐらいの良き思い出。以来、アルフォンス・ミュシャの作品が大好きになりました。本当は、ミュシャのような絵を描いてみたいと思っていたり。

そんでもって、今回の中村佑介展ですが、こちらもCDのジャケットや、本の表紙といった、人に何かを伝えるイラストです。純粋な芸術作品とは違って、何を訴えかけているかはわかりやすいので、私にはガツーンと来るわけです。CDを手に取ってもらう、本を手に取ってもらう、人の関心を引きつけるため、いろんな工夫がされているもの、細かいところまで考えて練られて、実はものすごいテクニックや技術が使われているものが大好きなのです。上に貼った広告にはそのようなものすごいテクニックや技術は一切使われていませんが、別の意味で好きなので貼っておきます。

そんな人を引きつけるイラストをどかっと見ることができるので、なんだかめっちょこ楽しい。だからどうこうというわけでもないのですが、なんだかええなぁという感じ。

中村佑介「みんなのイラスト教室」

中村佑介「みんなのイラスト教室」

 

さて、その会場で買ったのがこの本です。イラスト教室と書かれていますが、「絵を上手くなるコツ」が書かれているわけではなくて、「たくさんの人に絵を見てもらえる」方法が書かれています。色の使い方、絵の向き、方向、読者にどう見られているか、嫉妬や劣等感にどう向き合うかや、イラストレーターになるための進学情報まで、1時間程度で読めるのですが、これがものすごく奥が深い。文章を書く人にとっても役に立つんじゃないかなと思いました。少なくとも、私はすごく楽しめました。

ちなみに、中村佑介さんのイラスト、アルフォンス・ミュシャに通じるものがあるような気がしてなりません。だからこそ見に行ったんですけどね。とにかく、ええもん見せてもらいました。こんなふうに書くと、とたんにべしょっとなります。合掌。