ぐわぐわ団

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選挙の話

世の中は衆議院総選挙でたいへん盛り上がっていますが、ぐわぐわ団も負けじと選挙の話をします。とはいえ、衆議院選挙の話ではありません。児童会の選挙の話です。

私の通っていた小学校では、児童会という権限も何もない最高機関が存在していました。権限も何もない最高機関のトップが児童会長で、高学年の児童による選挙で選出されていました。いわば、名誉職のようなものです。

おかしなこともあるもので、そんな名誉職どころか、実際のところは教職員の傀儡となる、ラストエンペラー・愛新覚羅溥儀のような児童会長になりたいと手を挙げる子どもがそこそこいたのです。

だいたい、クラスに一人はいるお調子者が児童会長に立候補して、クラスの代表として選挙演説会にのぞむことになるのです。クラス全員が一致団結してお調子者の神輿をかつぐみたいな感じです。

そんななか、隣のクラスで何が起きたのかわかりませんが、クラスの男子ほぼ全員が児童会長に立候補しました。謀反でも起きたのでしょうか。

選挙に必要なのは、看板、カバン、地盤であると言われます。

看板というのは知名度。その人がどれほど広く一般に知られているかが選挙を戦ううえでポイントになります。ぶっちゃけ、隣のクラスの男子なんてのはどいつもこいつもどんぐりの背比べで、突出した知名度があるわけではありません。

カバンというのはお金のことです。児童会の選挙では、さすがにマネーパワーは必要ありませんし、マネーパワーでどうにかなるもんでもありません。

というわけで、最後は地盤です。地盤とは組織力のこと。通常ならクラス全員が一致団結して選挙に臨むため、最低でも40票近くの投票は見込めるのです。プラスアルファでクラスから誰も出馬しなかったところの浮動票をいかに集めるかが勝敗を分けるのですが、隣のクラスの場合は、男子ほぼ全員が出馬してしまったので、地盤もへったくれもないのです。

かくして、選挙が行われ、投票結果が壁に張り出されたのですが、たった1票しか手にできなかった候補者もいたりして、悲惨な結果となったのです。もちろん1票というのは自分が自分に投票したものです。普通なら、落選するにしてもクラスの組織票が自分に入り、選挙には落ちたけれどクラスのみんなからは投票してもらえてよかった!という良き思い出になるのですが、1票しか取れなかった男子にとってはどう考えてもトラウマにしかならず、その心境を思うと震えがとまりません。

選挙で大切なのは、地盤です。組織力です。それをなんとなく身をもって体験したというお話でした。合掌。