最近、とんと泥棒を見なくなりました。
ほっかむりをして、唐草模様の袋を背中にしょって、こっそり家に忍び込んでモノを盗んでいく、あの泥棒です。泥棒の生息数が少なくなっているせいか、警察官と追いかけっこするなんて光景もとんと見なくなりました。
「嘘つきは泥棒の始まり」とよく言いますが、「泥棒は嘘つきの終わり」とは耳にしません。嘘つきが泥棒になるのであれば、逆もしかりで、泥棒は嘘つきの終わりと言えなくもありません。しかし、実際は「泥棒は嘘つきの終わり」かどうかは怪しいものです。
今の世の中において、嘘をついたら泥棒になるのであれば、ほぼ全ての人が泥棒になるのではないでしょうか。
「あの葉っぱが散ったら、私の命も散るのね」
と言った少女のために、壁に嘘の葉っぱを描いた画家は泥棒になる前に死んでしまいましたが、O・ヘンリーはそのあたり、どう考えているのでしょうか。
ドビュッシーは「芸術とは、最も美しい嘘のことである。」と言いました。これはもうエラいことで、芸術が嘘ということであれば、芸術が泥棒の始まりとなってしまいます。芸術大学が怒って訴訟にまで発展することになるやもしれません。ドビュッシーはそのあたり、どう考えているのでしょうか。
こちらは「世界一美しい嘘」というCDですが、なぜかジャケットには「逃げる月」と書かれています。調べてみたところ、「逃げる月 (cw 世界一美しい嘘)」が正しい名称のようです。なんだかよくわかりません。
それよりも、「cw」が気になるんですね。シーとダブリューが並ぶと、次に続く言葉は必ず「ニコル」でしかないのです。「cw 世界一美しい嘘 ニコル」と脳内では変換されてしまいます。なんのことだかわからない人はこちらの本をご覧ください。
- 作者: C・W.ニコル,松田銑,鈴木扶佐子,千葉隆章
- 出版社/メーカー: アートデイズ
- 発売日: 2004/12/01
- メディア: 単行本
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なんとなくマサ斎藤を彷彿とさせるルックスで有名なC・W .ニコルです。合掌。