おひつごはんを食べていた時のことです。隣には、大学生らしきカップルが何やら楽しそうに話をしていたのですが、その話がじゃんじゃん耳に入ってくるのです。男はカズくんというそうです。カズくんは英検2級の筆記試験には合格したものの、面接の試験で不合格になった時の話を語りだしました。
「何を聞かれているのかさっぱりわからなくてさ、もう一度質問を聞きたくて……」
「ワンモアチャンス!って言ったんだけどね、ダメだった……」
「何回もワンモアチャンス!って言ったんだ。」
「審査官が悲しそうに、ソーリーって……」
いや、そこはワンモアチャンス!じゃないんじゃないかと思うのですが、とにかくワンモアチャンスというフレーズが愉快すぎて、あーこれはカズくんの鉄板ネタだなぁと思いながら、ニヨニヨと聞いてしまいました。誰でも鉄板ネタって持っていると思うのですが、ここで披露してくるとは、カズくん勝負をかけました。向かい合わせに座っている女の子も楽しそうにしていたので、末長く幸せになってもらいたいものです。
その後、再チャレンジしてカズくんは英検2級に合格したそうですが、それははっきり言うとどうでもいい話です。