「串家物語」をご存知でしょうか。ビュッフェスタイルの串揚げのお店で、串ネタを自分で選んで取ってきて、テーブルの真ん中に備えられてあるフライヤーで自分で揚げて食べるのです。串ネタの種類もたくさんあるので、とっても楽しいのです。
とはいえ、毎度毎度食べた後は口の中がべろべろになるのです。揚げたてを食べるのはとっても美味しいのですが、なぜか熱くて口の中がべろべろのエラいこっちゃになるのです。
長いこと謎だったのですが、つい最近理由がわかりました。揚げる→食べる→熱い!という流れの中に「冷ます」という作業が抜けておりました。
こんなふうに。
揚げて、冷まして、油をきってから食べるとよろしい。
揚げて、熱々の油を身にまとった串をそのまま食べてしまうと、そりゃあエラいことになりますよね。揚げて、少し冷まして、口の中に入れても大丈夫な温度にまで下げてから、ゆっくりと食べたらよいのです。なぜにこんな簡単なことに気がつかないのか。
揚げたてがおいしい。
そのような考え方が頭の中にあったからです。1度温度が下がると、美味しさが半減する、それぐらいの勢いだったのです、若い頃は。いわば、熱さ信仰の狂信者だったわけですね。揚げたてがおいしいのはわかりますが、限度というものがあります。油の中からダイレクトに、それこそノータイムで揚げたものを口に入れる行為が、どれほど危険な行為だったのか。冷静に考えれば考えるほど、当たり前です。
しかし、その当たり前がわからない。恋は盲目と言いますが、恋ではなく揚げものです。揚げものは盲目と言いませんが、言いたいことはご理解いただけるのではないでしょうか。ていうか、ご理解いただきたい。
ちなみに、この「串家物語」ですが、一人2,000円ちょっとします。値段は時間や店舗によってまちまちなのですが、だいだいこのぐらい。ただ、自分で串ネタを用意して、油を用意して、ごはんやカレー、サラダなんかも用意して、後は油でギットギトになった机を片付けて、油の処理まですることを考えると、2,000円でも安いです。2,000円渡すから同じサービスを提供して欲しいと言われても絶対イヤだしムリです。1万円でも絶対イヤだしムリです。「串家物語」の店員さんには本当に頭が下がる思いです。2,000円ちょっとであんなことやこんなことまで(串ネタの用意から油の処理まで)していただいて、本当にありがとうございます。
なんだか、宣伝やPRっぽいのですが、別に「串家物語」からおぜぜを頂いているとか、そういうことは一切ございます。この前、20%引きのメールを送っていただき、さっそく利用させて頂きました。思えば、あのメールで買収されてしまったのです。「串家物語」サイドはそんなつもりは全くないのかも知れませんが、ぐわぐわ団が勝手に買収されてしまった結果が今回の記事でございます。合掌。