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末端価格

覚せい剤が押収されるとニュースで「末端価格で600億円」といった、実に馬鹿げた数字が読み上げられます。600億円などと言われると「すげえ!」「やべえ!」ぐらいの脳みそ虫レベルの感想しか出てきません。せっかく、貴重な電波と時間を使って報道するのですから、もうちょっと考えて伝えるべきなのです。

まず、末端価格だけではなく、原価も伝えるべきでしょう。「末端価格で600億円、原価は100万円」だとすると、中間マージンが599億9900万円となります。おそらく、売人は確定申告なんかしていないと思いますが、輸送費程度の経費しかかかっていないので、事業所得としてどえらい税金を支払う必要があります。それはそれとして、むちゃくちゃ中抜きされてるやんという認識が世に広がり、覚せい剤なんて売人を儲けさせるだけじゃないか、そんなもの打たずにホームランを打とうとみんなが考え、明るい世の中になるのです。

それはそうと「末端価格600億円、原価100万円」で中間マージン分599億9900万円が反社会的組織の活動費となるのですから、たまったものではありません。中間マージンをなくすため、工場直売、産地直送、地産地消に改め、生産者と消費者との距離を縮める努力も必要でしょう。今はスーパーに行くと、よく「顔の見える野菜」と銘打って、生産者の顔写真が貼られた野菜を手にすることがあります。生産者が誰かをはっきりさせることが信用となり、消費拡大に結びつくのです。覚せい剤も「顔の見える覚せい剤」と銘打って、生産者の名前、顔写真、所在地などをきっちりと明記すればよいのではないでしょうか。

警察がすぐに乗り込んで一網打尽です。合掌。