ぐわぐわ団

読んで損する楽しいブログ

時うどんっぽいお話

近鉄百貨店の地下の魚売り場で天然ぶりの切り身を買ったんです。午後7時を過ぎていたから、お値段がちょっと安くなるんです。

写真にあるとおり、値札は税込881円ですが、タイムサービスで600円になっていました。お刺身にして食べたんですが、とっても美味しかったです。

それはそうと、ぶりの切り身を買おうとした時のこと。ご高齢のおばあさんがずかずかとやってきまして、ビニール袋からぶりの切り身を取り出して「これ、ここで買ったんやけど、安くなってるやないの。もう、あかんのか?」と、店員さんに食ってかかるわけです。「もう、あかんのか?」というのは、つまるところ安くしろと言っているわけで、店員さんも、どうしたもんだと困っているわけです。

ここで、私は機転を利かせて、このように切り出しました。

「じゃあ、私があなたの魚を買いますから、安くなった値段でもう一度買われてはどうですか?」と言って、代金600円をおばあさんに渡して、おばあさんからぶりを受け取りました。おばあさんは「ええんか?悪いな!ありがとうな!」とニコニコしてぶりを買って帰りました。

店員さんも恐縮していましたが、これで丸く収まりました。これからは私のことを現代の一休さんとよんでください。

……と、このようにうまくいけばいいのですが、そんなに上手くコトが運ぶわけがありません。そもそも、そんなコミュ力があれば苦労しません。わけのわからんことを言ってくるおばあさんを目の前にし、もんにょりするだけでした。

かといって、このおばあさんの行動をそのままブログに書いても、おもしろくもへったくれもないわけで、どうにかして解決できたんじゃないかな〜?と思い、いろいろと考えた結果、上記のような妄想を思いついた次第です。これなら、もしかしたら丸く解決するんじゃないかな?と思ったのです。

突然ですが、時うどんという落語の噺があります。一文、二文、三文、四文、ところでいま何時だい?六つ時?そうか、そうそうお金を払っている途中だったね、七文、八文と。このようなテクニックで二文ごまかすという噺です。壺算という落語も似たような噺で、数字のトリックが使われています。

先ほどの妄想なんですが、もうおわかりかと思いますが、先ほどの落語とは違い、おばあさんは損も得もしていないどころか、誰も損も得もしません。おばあさんがコロッと騙されてくれたら万事解決なんですが……、やっぱり無理でしょうねぇ。合掌。