なんばで待ち合わせをするときに、実に困ったことがあります。
ロケット広場がなくなっているのです。もう何年も前から。梅田のビッグマン、北新地のキタノザウルス、そしてなんばはロケット広場が待ち合わせの定番だったというのに、そのロケット広場がなくなってしまい、待ち合わせ難民がいまだに後を絶たないのです。実に困ったことです。
今は「ガレリアコート」とか「なんばガレリア」などとよぶそうなのですが、ぶっちゃけ「なんばガレリア」なんて言葉を耳にしたことがありません。ロケットが撤去されて10年経っているにもかかわらず、いまだに「ロケット広場だったところ」と言ったほうが通じます。
これは由々しき問題です。もう一度ロケットを置くしかないのではないでしょうか。アンケートを取ったわけでもなんでもないのですが、大阪の人の90%は「何がなんばガレリアや、そんなシャレた言葉、口にするのも恥ずかしいわ。」と思っているに決まっているのです。
正味の話、なんばで待ち合わせをする場合、どうしたらよいのでしょうか。若者同士であれば、スマホのGPS情報を共有して「ここに集合!」で済む話なのかもしれませんが、みんながみんなスマホを使いこなせるわけではありません。スマホを使いこなせない人もまだまだ多いなかで「ロケット広場だったところ」が通じるいうちはどうにかこうにかなると思われるのですが、やはり年数が経てば経つほど、記憶というのは薄れていくのです。いつの日にか、ロケット広場の記憶が失われたとき、私たちはなんばで待ち合わせをすることができなくなるのです。
真面目な話、高島屋の前でも通じないこともないのですが、困ったことに高島屋の前というのは場所として特定が難しいのです。
そして、泉州地域では高島屋というのがものすごいブランド力を持っていて、高島屋で買った「ももひき」はよそ行きの服となり、「ももひき」一丁で街に繰り出すこともできるのです。なんといっても、高島屋で買った「ももひき」ですから。合掌。