ディーン・フジオカの演じる、モンテ・クリスト・真海がやったらめったら復讐をするというすごいドラマ『モンテ・クリスト伯』が終わってしまい、いわゆるモンテロスに陥ってしまっていました。
何度見ても、このスイス銀行の小切手が秀逸すぎて、オークションかチャリティーなんかで販売されないものかと思います。3,000円までなら出します。ちゃんと銀行渡りにしているところ、押印がなされているところが細かすぎるのです。
復讐で命を大切にしないのはよくないと思ったのでしょう。次のドラマは『グッド・ドクター』という、サヴァン症候群で自閉症の小児外科医が主人公の医療ドラマです。復讐はしなさそうです。「俺は先輩だぞ!」と先輩風を吹かせるだけのゲスいキャラクターも出てこない感じです。
『グッド・ドクター』ですが、おもしろいのか、おもしろくないのか、まだあんまりよくわかりません。医療ドラマではおなじみの、経営の立場に立つ悪玉と、現場に立つ善玉の対立みたいなのが最初からスパッと出てきて「またこのパターンか……」となってしまいましたが、医龍にせよ、ドクターXにせよ、無理矢理にでも悪玉を作って対立させないことにはドラマとして成立しないのです。『グッド・ドクター』も経営の立場に立つ悪玉にイラっとさせられることでしょう。
いっそのこと、理事長をちゃらい姉ちゃんではなく、ディーン・フジオカに演じさせたらよかったのです。そして、もう一度、復讐しまくれば観る側もわくわくします。最後は自分のプロポーズでフラッシュモブをやらかした動画をみんなで見ておしまいにするのです。最高にわくわくします。
話がすっとこどっこいな方向に進んでいるので修正しますと、サヴァン症候群で自閉症の医者というのが、どうにもこうにもしっくりきません。ラストで上野樹里と焼肉屋に行って、主人公がおにぎりを二つ注文して「ふたつとも食べます。おにぎりが大スキなんです。」と言ったシーンを見て、なんとなく裸の大将を思い出してしまいました。
めちゃくちゃ表現が難しいですし、下手したら差別だなんだと炎上しかねないのですが、自閉症と知的障害がごっちゃになったような演じ方なので、見ていてものごっつい不安になります。子どもの親が「この先生を息子に近づけないでください!」と言ったのもよくわかります。主人公が実に難しい役どころというか。
次も見るかもしれませんし、見ないかもしれません。基本的にはあっぱらぱーなドラマが好きです。『モンテ・クリスト伯』は、実にあっぱらぱーでよかったです。合掌。