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貧乏カルピス

「貧乏カルピス」という言葉を聞いて、なんじゃそれはと思われるかもしれませんが、ぶっちゃけて言うと薄いカルピスです。ホメオパシーみたいに薄めてしまうと味もへったくれもありませんが、「ああ、カルピスだ……」とどうにかこうにかわかる、水と原液がギリギリのせめぎ合いをしたカルピスこそが「貧乏カルピス」です。

有名な話ですが、上の写真の「カルピスウォーター」が世に出るまでは「貧乏カルピス」と「贅沢カルピス」との線引きというのは実に曖昧でした。原液を煮詰めて飲む石油王の子からしたら、カルピスを水で薄めた時点で「貧乏カルピス」です。「カルピスを薄めて飲むなんてどうかしている。」と本気で思うのが石油王の大富豪です。とはいえ、世の中は石油王の大富豪ばかりではありません。

『火垂るの墓』に出てきた清太と節子は「カルピスが冷えてるよ〜」と母親に言われていましたが、戦争中にも関わらず、カルピスが飲めて、しかも冷やすことができたのです。戦争中だったかどうかはちょっと自信がありません。戦前だった可能性もあります。このへんはどちらでも結構です。

果たして、清太と節子が飲んでいたのは「貧乏カルピス」だったのか「贅沢カルピス」だったのか、もしくは「ブルジョアジーカルピス」だったのかは、今となっては知る由もありませんが、知りたくもないといえば嘘になります。嘘です、なりません。

とはいえ、「カルピスウォーター」が世に出てしまったため、基準がはっきりしてしまいました。「カルピスウォーター」よりも濃ければ「贅沢カルピス」、薄ければ「貧乏カルピス」そして、レメディーでどうのこうのしたのが「ホメオパシーカルピス」です。ホメオパシーって何?という方がいらっしゃいましたら、知らないほうが幸せなこともありますので、検索などしないようにしましょう。

ただし、勘違いしないで頂きたいのは、カルピスウォーターを濃いと感じる人は貧乏で、カルピスウォーターを薄いと感じる人はお金持ち、みたいな単純な話ではないということです。カルピスウォーターをめっちょこ濃いと感じる人でもお金持ちはいらっしゃいますし、カルピスウォーターを薄いと感じる人でも、経済的に困窮している方はいらっしゃいます。だからどうしたと言われると、どうしましょう。

まずは、カルピスウォーターを飲みましょう。合掌。