ぐわぐわ団

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「君のために」ではなく「自分のために」

先日書いた「厳しい指導が人を育てる」という記事を読んで、なる子さんがご自身の経験をもとに素敵な記事を書かれていました。

www.ma-naru.com

『チーム作りと職員の育成』をすることになったなる子さん、ブラック企業時代に自分自身が求めていた指導を実践されて、きちんと結果を出されています。 

一番の目的は、「新人ちゃんが仕事できる子になる」ことなので、怒鳴りつけたり叱り飛ばしたりすることは遠回りすぎる。丁寧にわかりやすく教えること。その人に合ったやり方で。 知らないことがあるのは当たり前で、知ればいいだけの話。 「そんなことも知らないの?」はNG。 新人ちゃんが出来なかったら、上司の責任。 教え方、伝え方がまずいのです。

すこし長くなりますが、とても良い文章なので引用させて頂きました。特に「「そんなことも知らないの?」はNG。」がポイントで、自分が知っているから相手も知っていると考えるのは間違いで、自分の知っていることなんてのは相手が知らなくて当たり前なんです。ちょいちょい「普通に考えたらわかるでしょう」とか、「普通は気が付くはずです」なんて上からモノを言う人がいますが、あなたの普通と私の普通は違うんです。私にとって、日曜日の朝8時半はプリキュアを観るのが普通ですが、全ての人がそうとは限りません。日曜日の朝8時半は『サンデーモーニング』を観るのが普通だと考えている人もいるのです。ただ、私は『サンデーモーニング』を観る人を否定したりはしません。「みんなちがって、みんなかわいい」からです。『サンデーモーニング』を観ている人がかわいいかどうかはわかりませんが、そういうことです。

こーさんも同じ記事を読んで、こちらの記事を書かれていました。

www.izuremo.com

こーさんが以前、聞いた言葉について書かれた部分を引用させて頂きます。 

「わざと刺さって忘れられないように言っている。言うほうもつらいんだ」と言ってた人が昔いたけど、そんなの言われるほうがつらいに決まってるじゃないの。

いますよね、「君のためを思って」というわけのわからん免罪符でもって、自分自身のむちゃくちゃな行為を正当化しようとする人。子どもを虐待する人の「子どものしつけのため」という言い訳と全く同じです。

そもそも「君のために」という考え方がスカタンじゃなかろうかと思うのです。なる子さんが『チーム作りと職員の育成』のためにとった行動は「新人ちゃんのため」ではなくて、突き詰めていくと「自分のために」一番効率の良い方法は何かを考えた結果です。だから、自分に責任が生まれるし、結果的に相手のことを思いやることができるのではないでしょうか。

「君のために」という奢った考え方が本来不要な厳しさを生みだしているのかもしれません。「自分のために」と叫んで自分自身をぶん殴る人はいませんが、「君のために」と叫んで人をぶん殴る人は存在します。「君のために」という思いやりに満ち溢れた聞こえの良い言葉が、実はやさしさではなく、悲しみにつながっているのです。

「君のために」なんて言葉で軽々しく厳しくしないで、みんなが「自分のために」真剣に考えるようになったら、ブラック企業が減るかもしれないし、子どもの虐待も減るかもしれないし、みんながやさしくなれるかもしれないと思うと、まずは「自分のために」好き勝手に文章を書くのがよいかもしれません。

というわけで、今回の記事も「自分のために」書きました。とにかく言いたかったことは、日曜日の朝8時半はプリキュアを観ろと。キュアミルキーがめちょんこかわいいから、関口宏なんて見ている暇あったらキュアミルキー見ろと。それが普通だということです。合掌。