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笠地蔵

「笠地蔵」という昔話をご存知でしょうか。ハンドメイド作家のおじいさんが笠を売りにフリマに出店するもひとつも売れず、帰りにお地蔵様に笠をかぶせて帰るという話です。多少、現代的にアレンジしました。

おじいさんは笠をひとつも売ることができなかった事実に対して、しっかりとPDCAを回すべきでした。安易にお地蔵様に笠をかぶせても、何の解決にもなりません。なぜ笠が売れなかったのか、笠を家に持ち帰り、しっかりと振り返りをすべきだったのです。

デザインが悪かったのか、笠そのものに需要がなかったのか、売り方に問題はなかったか、価格設定に問題はなかったのか、考えられる限りの理由を挙げ、次につなげるべきだったのです。

もし、デザインが悪かったのであれば、笠のデザインを一から勉強しなおさねばなりません。笠に需要がないのであれば、別の製品を企画し、制作する必要があります。大切なのはマーケティングです。売り方にしても、おじいさんがしょぼんとして売っていては売れるものも売れません。若い販売員を雇うのも1つの方法ですが、おじいさんが熟練の技で作った笠であることを売りにするのも方法です。いかに、商品の良さを見極め、ポイントを突いた売り方ができるかが、笠の販売にも言えることなのです。

価格設定も重要なポイントです。いくら良いものであっても、高くては売れません。かといって、安くしすぎても「こんなに安いのなら、何かがあるはずだ。すぐに破れるかもしれないし、サイズが微妙に小さいのかもしれない」と深読みをされて、逆に売れなくなることもしばしばです。価格設定は適切に、利益をしっかりと確保できて、顧客からは満足してもらえる価格をビシッと決めることが大切です。

マーケティングの勉強もせず、需要と供給を考えずに、ただ単に自分で作ったモノを売りに行ったとしても、現代社会においては売れません。やはり、試行錯誤をしながら、マーケティングや経済の動きなどを勉強し、PDCAを回していく積極的な姿勢が求められるのです。

笠地蔵の話では、運良くお地蔵様が財宝を持ってきてくれましたが、本当はそんな浮かれた話があるわけがないのです。地道にコツコツと、商売の道を追求せねばなりません。笠地蔵のお話でした。合掌。