先日、『街かど屋』という定食屋さんに行きました。定食を注文すると白ごはんおかわり自由なので、ちょいちょい利用しています。
先日も、映画を観た帰りに『街かど屋』に行ってきたのです。とんかつ鍋定食という謎めいたものを注文し、わくわくしていたときにふと横を見ると、見慣れたどでかい保温ジャーがなく、代わりにけったいな機械が置いてあります。
調べてみると、鈴茂器工株式会社のご飯盛り付けロボット、その名もシャリ弁ロボGST-HMAです。
こういう新しいものには目がないというか、目はちゃんとあるんですが、とにかく気になって気になって仕方がないのです。とんかつ鍋はそこそこに、まずはごはんをぱくぱくと食べ終えて、いそいそとシャリ弁ロボのところに行きました。
そして、並盛のボタンを押します。ばさばさとごはんがお茶碗に。誰かがツイッターで「人間の尊厳が失われる」といったような書き方をしていましたが、確かにご飯の盛られ方は見栄えが悪いですが、実際に食べてみると、ふんわりとごはんが盛られており、とても美味しいのです。
ごはんを盛ることを「よそう」と言いますが、もともとは「粧う」なのです。ごはんの身なりを整えるという意味で、盛り方、よそい方でごはんの美味しさというのは全然違ってくるのです。
こういう話になるときまって『美味しんぼ』の話を引っ張り出してくるのは悪い癖なのですが、傲慢な寿司職人が握った寿司をCTで撮影して「てめえの握った寿司はガチガチなんだよ!」と吠えた山岡さんが思い出されます。資料も何も見ずに書いているので細かいところはいろいろと違うかもしれませんが、ごはんには適度な空気が必要なのです。
このシャリ弁ロボはそのあたり、きちんと研究しているのだと思います。ばさばさとごはんを盛り付けるのも、ふんわりと空気を含ませるためなのでしょう。ロボットにも『美味しんぼ』の精神が宿っていると思うと、だからどうしたとしか思わないのですが、とりあえずシャリ弁ロボGST-HMAはステキなので自分用に買おうかな❤️合掌。