ひと昔前であれば、町内に一人はカミナリオヤジと言われるような怖いおじさんがいて、悪いことをしている子どもがいれば「コラ!」と叱ったものです。
ひと昔前というのは、具体的に西暦何年頃を指すのでしょうか。実は適当に書いただけなので、そのあたりがさっぱりわかっていません。そして、カミナリオヤジと言われるような怖いおじさんがいるのはわからないことはないのですが、悪いことをしている子どもがいれば「コラ!」と叱ったというのも、それが悪いことなのかどうなのか、善悪の判断をそのカミナリオヤジが独断と偏見で判断していたのでしょうか。だとすると、カミナリオヤジの価値観を子どもに押し付けているだけであり、本当に悪いことなのかどうかはカミナリオヤジに委ねられていることになります。それで本当によいのでしょうか。法律に則り、裁判において裁かれるのであれば理解もできますが、その時点で悪いことかどうかわからないことに対して、カミナリオヤジが独断で「コラ!」と叱ることに対して、本当にそれでよいのかと疑問を抱かざるをえないのです。
もちろん、他人を殴った、蹴った、殺したというのであれば、それは悪いことであると判断できます。ただし、その場合は「コラ!」と叱る前にまず負傷した人に対して応急手当てをするであるとか、救急車を呼ぶとか、しないといけないことがいろいろとあるはずです。「コラ!」と叱っている時間などあるはずがありません。そして、早急に警察を呼んで、身柄を拘束する必要があります。その際、現場を目撃していたというのであれば、証人として警察に対して状況説明を行ったりする必要があり、やはり「コラ!」と叱っている時間はありませんし、叱るまでもなく、後々法に基づいて裁かれる運命にあるのです。
「他人の子どもを叱れない日本人」というフレーズを思いついて、このタイトルで新書を出せば、本屋さんで平積みにされて、そこそこ売れるのではないかと思ったのですが、何を書いてよいのやらさっぱりわからず、とりあえず書いてみたらわけがわからなくなったので、誰か書ける人が書いてください。もしかして、誰かがすでに書いていたとしても「コラ!」と叱らないでください。合掌。