うさばら氏さんのブログ「この鬱がすごい!」の記事を読んで、いてもたってもいられずに『ジョーカー』を観てきました。
こちらの記事の最後の文章がこちら。
映画が終わると急にぐったりきて、家でしばらく寝込んだ。
私も観たあとにめちょんこ疲れたので、ものすごくよくわかりました。
バットマンの悪役「ジョーカー」がいかにして「ジョーカー」になったのか懇切丁寧に描かれています。じっくりと丁寧に描かれているからこそ、しんどいのです。あー、そうかー、そりゃそうなるわなぁ、仕方ないなぁ、こうなっちゃうわなぁ、しゃーないなぁ、観ていてハラハラするような映画ではありません。ギリギリ万力で押しつぶされてしまうような感覚。精神的にかなりキツい。じわじわ締めあげてくる映画が好きな人ならたまらないでしょう。
しかしですね、私は『ダークナイト』や『ニンジャバットマン』に出てくる、イカれまくってリミッターがブチ切れた混沌の権化のようなジョーカーが大好きなのです。こちらの想像力を遥かに超える悪事をいとも簡単にしれっとやってのける狂気のヴェールを纏ったジョーカーこそが、私の求めるジョーカーなのです。今回の映画『ジョーカー』は私の理想のジョーカーではなく、あくまでも理想のジョーカーになるまでの過程でしかありません。だからでしょうか、映画を観終わった後に、不謹慎ながら「もっとむちゃくちゃして欲しかった」という気持ちがふつふつと。
『ダークナイト』を観なおしてみたのですが、やっぱりめちゃくちゃ狂ってますよね。やることなすことめちゃくちゃ。ナースのコスプレで病院爆破して小躍りするとか最高です。決して強いわけではないのです。バットマンにボコボコに殴られますし。でも、『ダークナイト』のジョーカーは最高なんです。
今回観た『ジョーカー』は、『ダークナイト』のジョーカーとは全くの別物と考えたほうがよいのかもしれませんね。ていうか、『ダークナイト』のジョーカーを演じたヒース・ロジャーがすごすぎるのだと思います。亡くなられたのが本当に残念です。合掌。