いろいろと理由がありまして、台所と寝室の間にカーテンをつけることになりました。この理由に関して申し上げることはいささかプライベートに関わることになりますゆえ、多少フェイクを混ぜることをお許し頂ければ幸いなのですが、顔も出さない、本名も明かさない、年齢も非公開で、好き勝手にウソばっかり書いている私にそもそもプライベートなどという言葉を口にする権利があるのかどうかすら疑わしいこと甚だしいわけで、何をごちゃごちゃ言っているのかというと、単なる字数稼ぎです。
ふだんは開けっぴろげにしているところに突っ張り棒をつけて、ホームセンターで買ってきた出来合いのレースカーテンをつけて、びよっと広げたら完成です。実に簡単。すると、普段は台所から寝室が丸見えだったというのに、カーテンをつけたせいで寝室が見えなくなりました。
昔、帝が御簾(みす)越しにお話になったりしていたことを思い出し、相方もついに私たちの住まいに御簾がついたと大喜びです。
その際、「蚊帳みたいだ」と言ってしまったのですが、蚊帳だと『となりのトトロ』の世界になってしまい、せっかくの高貴な世界が台無しになってしまいます。ですから、蚊帳ではなく、御簾と言うべきであるという結論に至りました。何のことだかわかりませんね。仕方のないことです。
とりあえず、カーテンだということはさておいて、御簾であるということになりました。
さて、どうしていきなりカーテンを付けることになったのかと言いますと、それはみなさんにとってあまり興味のないことであろうと思いますので割愛させて頂きたいと思います。
「割愛」ってものすごい言葉ですよね。せっかくなので辞書で調べてみたのですが、省略したり捨てたりすること以外に「養蚕で、交尾している雌雄の蛾を離すことをいう。」という意味がありました。人間というのは己の都合でとんでもないことをするものです。「割愛!」と叫んで交尾している蚕のカップルを引き離すのです。ぜひ、やってみたい。合掌。