NHKを見ていたのですが世も末です。どうも、クリック代行業というのがあるみたいです。
木魚の代わりにスマホをクリックすることで仏に少しでも近づこうとする修業のひとつで、比叡山では毎日毎日くる日もくる日も１日の休みもなく1,000日クリックし続ける千日回峰業が行われています。千日回峰業を成し遂げると阿闍梨になることができるのですが、最後の10日間は不眠不休でスマホをクリックし続けねばならず、命の危険はないものの、腱鞘炎になる可能性があるほどの荒業です。
毎日、毎日、スマホの画面をクリックをするのですが、一体何をクリックするのかと言いますと、ずばりエロアプリです。クリックすると画面の中の女の子がきゃーと言います。最初はそれで興奮するかもしれませんが、所詮はアプリです。反応は何パターンかありますが、何パターンかしかないのです。普通ならば何回かしたら飽きるはずです。しかし、千日回峰業では飽きたからといってやめることは許されません。千日回峰業をする際、短刀を渡されます。これは、千日回峰業をやめるときに自ら命を断つためのものと言われています。実際にはそんなことをするわけはないのですが、それぐらいの心意気で頑張ろうという意味で短刀を渡すのです。
3日経ち、10日経ち、1年経ち、くる日もくる日もエロアプリを起動させて、クリックするのです。だんだん、何も感じなくなります。ただ、無心でクリックするだけの毎日。そんな毎日を1,000日続けるのです。誰も褒めてはくれません。お金もくれません。「え？そんなの1,000日もずーっと続けてたの？」と合コンでドン引きされます。しかし、その引き換えに阿闍梨となれるのです。
このようなクリック代行業を通じて、みなさんの世の中の見識がより深まり、仏に近づくことができるのであれば、仏門にくだった我が身としては嬉しい限りです。いつ仏門にくだったのかわかりませんが、嬉しい限りなのです。合掌。
