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哀しみのニューヨーク

テレビの歌番組を見ていたら、名前も聞いたことがない演歌歌手が「哀しみのニューヨーク」という歌を歌っていました。

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どんな歌かというと、君のことが忘れられない、今でも愛している、摩天楼の下でもう一度会いたい、といった感じの離婚した夫からのロミオメールみたいな内容で、最後に「♪哀しみのニューヨーク」なのです。

いや、ちょっと落ち着きましょう。なぜ、どうして、どういう経緯でニューヨークなのでしょうか。例のウイルスのこともありますし、そんなに簡単にニューヨークに行ける時代ではありません。もうすぐオリンピックということで、海外からたくさんの人たちがどんどん日本に来ていますが、それはオリンピック関係者ということですし、きちんと検査もされたうえで来日されているのですからそれはそれとして、歌の舞台がニューヨークである必然性が全くないのです。

別に、エリートビジネスマンでニューヨークにやたら出張に来ていたというような歌詞が入っているわけでもなく、ニューヨーク市場で株式をバリバリ売り買いしていたなんてことが歌われているわけでもありません。ただただ、君のことが忘れられない、今でも愛している、摩天楼のしたでもう一度会いたいというだけの歌です。ぶっちゃけ、蒲生四丁目でも十分歌が成立してしまうです。でも、なぜかニューヨーク。

たとえば、これが50年前の歌というのであればわからなくもありません。ニューヨークなんてめちょんこすごいところで、愛を育み、悲しい別れをし、それを振り返る哀しみの歌。なんとなくヒットする要素はあるっぽいです。しかし、今は現代です。ニューヨークと言われても「はぁ……」な時代です。「ニューヨークに行きたいか!」を合言葉に後楽園球場に集まるような時代でもありません。私自身もニューヨークには腐るほど行きましたが、もう飽きてしまって、最近ではニューではない、イギリスのヨークのほうが楽しかったりします。ただ、「哀しみのヨーク」だと、これはこれでなんとなく物足りなさを感じます。理由はわかりません。合掌。