やけに馴れ馴れしいタイトルです。こういう馴れ馴れしい態度を取る人間は私は好きではありません。ソーシャルディスタンスではありませんが、人間には適度な距離が必要であると考えます。この適度な距離感が掴めずに日々モニョモニョしているのが私です。ぶっちゃけ言うと、私のパーソナルスペースというのはめっちょめちょに広くて、一反ぐらいの広さなのですが、うちの相方は地球全部がパーソナルスペースだと言ってはばかりません。
そんなことはどうでもよいのです。この写真をご覧ください。
とある蕎麦屋さんで貼られていたポスターです。
よくご覧ください。「食事中以外はマスクを着用」とマスクの上に書かれていて、なぜかマスクが「ダメ!」と言っているのです。つまり「食事中以外はマスクの着用ダメ!」というふうに受け取れてしまうのです。
頭がこんがらがるのですが、食事中以外はマスクを着用してはいけないということになるので、食事中はマスクをしなさいという意味になります。ここでひとつ問題が発生します。蕎麦を食べに来たというのに、食事中はマスクをしないといけないのです。蕎麦を食べることができません。もしくは、マスクに蕎麦をぎゅーっと押し付けて、細かい目から通り抜けてきた蕎麦を食べるしかないのです。おつゆはなんとか飲めるでしょうが、マスクがべろんべろんになりますし、マスクが出汁で汚れまくっている人はあまり人間として認めたくありません。
そして、横には大声を出さないと書かれています。「蕎麦食いに来てるのにマスクしながら食べろとはどういうこっちゃ!」と叫びだすのを事前に食い止めているのです。この辺りはなかなかに用意周到な感じがします。
最後に「一人ひとりのご協力が大切です」という、あなたがこのルールを守らないとダメなんですよという無言の圧力があるので、協調性を重視する日本人にとっては大変厳しいのではないかと思います。もちろん、私はフランス人ですから、食事のときにはマスクをはずして蕎麦を食べましたし、食事中以外はマスクを着用しました。ボンジュール。合掌。