決して開けてはいけないパンドラの箱。もともとはギリシャ神話に出てくるもので、さまざまな災いを引き起こす原因となるもののたとえとなっています。
とはいえ、人間というのは「開けてはいけません」と言われたら開けたくなるものです。それは人として当然のことだと思います。ダチョウ倶楽部の上島が「絶対に押すなよ！」と言えば、それは「押してください」という意味だったりしますし、浦島太郎も絶対に開けるなと言われていた玉手箱を開けてしまいました。人間というのはとにかく欲望に弱いのです。
というわけで、私もパンドラの箱に手を出してしまいました。
耳かきです。しかし、ただの耳かきではありません。カメラ付きです。私の場合はiPadにつないで、大画面で耳の穴を見ながら耳掃除をしてしまいました。何十年と生きてきてはいますが、今まで自分の耳の穴の中なんて見たこともなかったというのに、突然大画面で耳の中がドーンですよ。うわぁ、こんなことになっていたのかぁ、うわぁ……と。
ピカピカで美しかったらよかったのですが、まぁそういうわけもなく、私の耳の穴の中は決して美しいとはいえないという事実を目の前にしてくらくらしてしまったりもするわけですが、とにかく今まで見たことがなかったものが見えたというのがすごいことなのです。
しかも、聞いたこともないようなメーカーの中国製の機械のわりにはそこそこきれいに見えますし、何と言っても3,000円ほどで買えてしまいますので、時代というのはどこまで進歩しているんだと驚きです。ついでにスマートホームの機械も買ったのですが、それも合わせて人類はここまで進歩したのかと嬉しくなりました。
自分の耳の中とはいえかなりショッキングな映像ですから、パンドラの箱とよぶにふさわしいと思います。見ないほうがよかったと思われるかもしれませんので積極的におすすめはしませんが、値段の割にはちゃんと見えます。合掌。
