「長芋を豚肉で巻きましょう、そして焼きましょう」
「でも眠たいから寝ます」
と言い放ち、相方はおふとんの中に入っておやすみになられました。私はその横で iPhone を片手にオセロニアに興じ、オセロニアに疲れたらYouTubeに興じ、眼精疲労で死ぬのではないかと思うように休日を過ごしておりました。生産的な活動をしなければならないというのであれば、私の休日の過ごし方は非生産的の境地とでもいいましょうか。ただただ眼精疲労に苦しむだけの過ごし方です。しかし、平日は草むしりという過酷な労働で忙しく、たまに残業なんてものをしようものならあまりの疲れに寝落ちしてしまうなんてこともあるのです。労働など人間がしてよいものではありません。リメンバー蟹工船！リメンバー労働！戦争反対！と強く強く意思表示をすべきです。労働組合などというゆるい組織ではダメなのです。労働者は力を合わせて労働反対団を組織すべきです。もしくは労働反対会社に結集し、労働を反対するための労働をすべきなのではないでしょうか。言っていることが本末転倒です。
それはそれとして、長芋の皮をむき、ぬめぬめと闘いながら、どうにかこうにか細長い棒のような形に切りそろえ、解凍された豚バラ肉をきゅっきゅと巻き始めました。長芋がぬめぬめなうえに豚バラ肉の油がねちねちと手にまとわりつき我が手は阿鼻叫喚の地獄絵図なのですが、とりあえず片栗粉をぼんぼんかけて、どうにかこうにか長芋に豚肉を巻き終わりました。そして、油を多めにひいたフライパンの上でじゅーと焼き始めると、とても香ばしくてよい香りがします。その香りに引き寄せられたのでしょうか、相方がおふとんから出てきました。
大阿闍梨の誕生です。
この長芋の豚肉巻きは手間こそかかりますが、いざ食べ始めるとほくほくでとても美味しいのであっという間になくなります。みなさんもぜひお試しください。以上、ぐわぐわ団の休日をお届けいたしました。合掌。
