ぐわぐわ団

読んで損する楽しいブログ

最も強い言葉で

ちょいちょい耳にする「最も強い言葉で非難する」という言い回し。

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具体的にどんな言葉なんだろう?という、本当にどうでもいい疑問がわくのです。めちょんこ難しくて画数の多い漢字がずらずらっと並んでいるような言葉なのか、それとも「バーカ!バーカ!」みたいな聞くだけでがっつり気が滅入るような言葉なのか、とにかく「最も強い言葉で非難する」なんて言い方はズルいのです。

こんな言い回しがまかりとおるのであれば、プロポーズの言葉なんかは「最も強い言葉で求婚する」一択になりますし、お葬式で何かを言うときでも「最も強い言葉で悲しむ」で済んでしまいますし、小説なんかは「最も強い言葉でおもしろいことが書いてある」という一文で全てが完結してしまうのです。

ぐわぐわ団なんかも、毎日毎日あーでもないこーでもないと頭をひねらなくとも「最も強い言葉で楽しみを与える」と書いておけば十分なのです。しかし、それではあまりにも手抜きというか、もんにょりというか、世知辛いというか、臥薪嘗胆というか、よくわかりませんが、とにかく「最も強い言葉」に頼っていてはダメだと思うのです。

そもそも「最も強い言葉」なんてものが本当は存在しない説もあります。そんな便利な言葉はこの世の中にはないけれど、とりあえず便宜上、忖度ぶちかまして「最も強い言葉で非難する」と言っておけばええやんみたいな感じでしょうか。「最も強い言葉」と言っておけば、それ以上の強い言葉は存在しないのです。いや、存在したとしても、その言葉以上に強い言葉であるという、ぶっちゃけチートなわけですよ。

言葉で口に糊する人間が軽々しく「最も強い言葉で」なんて言い回しを使ってはいけないのです。いろいろと考えて、言葉をきちんと選んで、そして読み手に感動を与えねばなりません。そのためには日々の努力が欠かせませんし、常に自分の言葉に対する感性をブラッシュアップしなければなりません。それぐらいしないといけないのです。

私は単なる趣味で文章を書いているだけなので「最も強い言葉でなんちゃらかんちゃら」もじゃんじゃん使います。合掌。