ぐわぐわ団

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かたくり粉を捨てる

もし仮にかたくり粉を捨てることになったとしたら、どうしたらよいのだろう。

買ってきたばかりのかたくり粉を手に私はふと考えたのである。もちろん、捨てるつもりはない。ただ、捨てることになったらどうしたらよいのだろうと考えただけである。

最近のかたくり粉はとても親切だ。上にもあるように「※捨てるときは、お住まいの自治体の区分にしたがってください。」と買いてあるのだ。捨てるつもりはないが、かたくり粉を捨てることになったら自治体、つまり役所に聞いてみたらよい。捨てるつもりはないので、今は電話するつもりはないが、仮に電話をしてたずねてみたらどうなるであろう。

「もしもし、かたくり粉を捨てたいのですが……」

「か……かたくり粉ですか!?」

「そうです。北海道で生産された純度の高い馬鈴しょでん粉を使用した……」

「で……でんこ?」

「ああ、でんこと読むのではないのですか?」

「そうですね。おそらくでんぷんと読むのではないかと思われますが。」

「それは失礼しました。北海道で生産された純度の高い馬鈴しょでん粉を使用した……」

ここで役所の方がわけがわからないという様子でこちらに問い返す。

「かたくり粉を捨てるのですね?」

「はい。捨てるときは、お住まいの自治体の区分にしたがってくださいと書かれているのでご質問させていただいたのです。」

「なぜ、かたくり粉を捨てられるのでしょう。」

「かたくり粉ってキュッキュしますよね。触ったらキュッキュするんですよ。あの感触がダメなんです。キュッキュするのが耐えられないのです。助けてください。私は……かたくり粉がキュッキュしなかったらいいなと思って今まで生きてきました。でも、かたくり粉メーカーはいつまで経ってもキュッキュのまま何も対策をしようとしない。ぜひ、議会でもこの問題を取り上げていただきたい。」

おそらく、このぐらい熱弁を振るったところで市役所の方がため息をついて

「普通ゴミで捨てていただいて結構です。」

と仰って電話を切るのであろう。世知辛い世の中だ。合掌。