ぐわぐわ団

読んで損する楽しいブログ

合成燃料

2035年までにガソリン車を全面禁止にすると啖呵を切っていたEUが「やっぱりやめた」と言い出しました。これはまぁ許してあげましょう。大きな事を言ってしまったものの、やっぱりムリだと考えなおして軌道修正するというのはよいことです。ムリだとわかっていながら突き進むほどバカなことはありません。朝に4コマ漫画をアップして、夕方には800字ほどの文章をアップするのを毎日毎日続けるみたいな誰もできないことをすると言って後に引けなくなるよりよっぽど幸せです。

それはそうと、ガソリン車を禁止するのをやんぴにするで終わればよいのに、次は「実質二酸化炭素排出量ゼロの合成燃料を使う」とか言い出して、本当にEUの人たちはなんなんでしょう。生きている以上、二酸化炭素を排出するのは人間の原罪であり、いくらキリストが貼り付けにされても許されるわけではありません。コピペみたいな言い方をしなさんな。

合成燃料というのは二酸化炭素と水素を使った燃料のことで、作るときに二酸化炭素を使うから燃やすときに二酸化炭素を出すけどプラスマイナスゼロだ!みたいな、一休さんのとんちか何かか?みたいなモノで、作るのにべらぼうにお金がかかります。ガソリンがリッター160円ぐらいだというのに、合成燃料はリッター1,000円ぐらいします。リッター2キロしか走らないカマロみたいな車に乗った日には万札を燃やして走るみたいなことになります。

経済合理性を無視して、単に「地球に優しい」みたいな聞こえの良い戯言だけで無理を通そうとすると、どこかでひずみが生じます。石油の値段がべらぼうに上がって、合成燃料を作ったほうが安いというのであれば、これは経済合理性のある話ですし、理にかなっています。ただ、合成燃料は高いけれども「地球に優しい」から使おうと言われても、石油が安く買える状況では「なんでやねん」と言わざるをえないのです。

AKB48を観に行ったのに、人数が多くて地球に厳しいからダメ、一人で地球に優しいからという理由で宜保愛子のショーを見せられてもイヤでしょう。そういうことです。合掌。