とろろは美味しい。それはもう誰もがご納得いただけることでしょう。
しかし、あのねちょねちょした感じが苦手という人もいるかもしれません。短冊切りにして海苔で巻いて天ぷらにすればねちょねちょ感はなくなってサクサク食べられる美味しいおかずになったりもしますが、料理するのが面倒なので、ついついとろろにして食べてしまうのです。
そして、卵黄を入れて黄色くするべきか、白いままで醤油なんかをかけて食べるべきか、これまた悩みの種と言えます。卵黄を入れる派と入れない派はイスラム教で言うとシーア派とスンニ派みたいなもんで、絶対に分かり合えない大きな隔たりがあるのです。「みんなちがってみんなかわいい」が通用しない世界もあるのです。とろろに卵黄を入れる派と入れない派はそういう世界であると言わざるを得ないのかもしれません。
私はというとどっちでもよくて、気分で卵黄を入れる時もあれば、入れない時もあります。卵黄だけではなく、面倒なので卵白も入れてしまう面倒くさがりなタイプでもあります。卵黄を入れる派の人の中にも過激派がいて、卵白は味がボケるからダメだ!という人もいますし、卵白入れても食べたら一緒や!ということでとろろにぶち込む人もいるのです。イスラム教のワッハーブ派やアラウィ派みたいなもんだと思ってもらっても間違いではないでしょう。
私自身はとろろに卵黄を入れるも入れないも特にこだわりはなくて、どっちかというと醤油にするかソースにするかにこだわりがあります。もちろん、醤油です。こればっかりは醤油が至高であり究極。ソースを入れる人の気がしれません。とろろにソース入れるとかキチガイじゃなかろうか。とろろにソースを入れるというのは日本人として下品であり、ぶっちゃけソースにも失礼であると言いたいです。ソースにはもっと他で輝ける場所がある、私はそう信じています。とろろの世界においてソースは不要。そう断言します。みなさんも同意見であることを心より望みますが、仮に醤油派が10人でソース派が100人いた場合はソース派が勝つのが民主主義です。民主主義の限界を感じます。合掌。