タイトルにある通り『戦略コンサルが知らない 最強の知財経営』を読みました。いつものんきなことを書いて、のんきな4コマ漫画を描いて、草むしりをしている私がなんでこんな小難しい本を読んだのか当の本人もよくわかっていませんが、読んでしまったんだから仕方がない。
まず、知財というのが何かをざっくり言うと「知的財産」のことなのですが、特許のことかと早合点してはいけません。特許もそうですが、ノウハウとか、人的資産とか、組織力とか、とにかくビジネスに関するカタチのないもの全てです。
※食パンはカタチがあるので知財ではなく食材です。
そして、今までは知財は「受け」の為に使っていたのですが、「攻め」のために使わないとダメだよ~というのがこの本のざっくりとした主張です。いや、「受け」じゃなくて「守り」です。
どんなことかと言うと、自分の会社が持っている知的財産を有効に使って、競争するんじゃなくて共創したらいいよということです。日本の電機メーカーってガチンコで中国と闘って負けてるんですが、ダイキン工業みたいに中国のメーカーに知的財産をダシにして、その代わりに製造技術やら販売網を譲り受けてうまいことWinWinの関係を築くとか。
別の言い方をすると、利益の出ない事業を捨てるんじゃなくて知的財産を使って安く作れるメーカーなんかと手を組んで顧客をばーっと囲い込み&利益の出る事業に引っ張り込むみたいなことをしたりするといいよ、ということです。
これはインテルが実際にやったことで、マザボの知的財産を台湾メーカーなんかに渡して安くマザボを作ってもらって、高収益なマザボに乗せるチップをインテルが独占するわけです。メーカーとしてはインテルが知的財産を譲ってくれるから開発じゃなくて生産に注力できるからありがたいし、インテルは高収益なチップで利益が出るし、WinWinなわけです。
これをインテルが収益上がらないからと言ってマザボから全面撤退してたら、マザボの規格がバラバラになるわ、乗せるチップもいろんなメーカーが作り出すわで、インテルのビジネスチャンスがなくなる可能性もあるわけです。
それはそれとして、ぐわぐわ団は知的財産を徹底的に無償で配りまくって収益源が全くないので「最低の知財経営」をしているわけですが、まぁそれはそれでヨシとしましょう。合掌。