危険が危ないので人の上に立ったりしないようにしましょう。あなたの重さで下の人の首の骨が折れる可能性がありますし、バランスを崩してあなたが落ちて首の骨が折れる可能性もありますし、こういうことは中国雑技団にでも任せておけばよろしい。彼らは人の上に立つための訓練を頑張っていますし、それでおまんまを食べているのですし、おぜぜをいただいているのです。私たちが何もせずに人の上に立つなんておこがましいことだと理解しましょう。

物理的に人の上に立つのはやめておいたほうがよいという忠告をしたところで、比喩表現としての人の上に立つということについてお話しさせていただきます。
とはいえ、あなたが経営者や大統領、総理大臣、横綱、スーパー銭湯といった組織の頂点に立つ立場の人のお話ではなく、あくまでも上もいれば下もいる、いわゆる中間管理職という人たちのお話です。なお、私はこっそり生き延びていたフランス王家の末裔ですので、どちらかといえば頂点に立つ立場であることをご了承願います。
この中間管理職の人たちの意識の向きがおかしなことになっているせいで日本は生産性が低いだの、効率化ができていないだの、いわゆる知識人という人たちからやいのやいのと言われているのではないかと考えたのです。
上の人からの指示や動きに気を取られて、下の人からの質問、問いかけなんかをおろそかにしていませんでしょうか。上の人から振られた仕事でめちょんこ忙しくしているせいで、下の人たちが「なんか忙しそうにしているし、声をかけにくい……」なんて思われてはいないでしょうか。これでは下の人たちは手元にある仕事が進みませんし、成長もできません。下の人が受け持ってくれているであろう、一番大切な「雑務」が滞ってしまうので生産性が上がらないに決まっているのです。
この状況を打破するにはどうすればよいのか。中間管理職の人は上から振られた仕事なんて後回しにしてもいいので、とりあえずヒマでヒマで仕方がないぐらいの雰囲気を出して、慌てたりもせず、ゆるやかに過ごせばよいのです。そして、上からの指示に対しては「は?あんたがやれば済む話ちゃうん!」とゴネて、下からの質問に関しては懇切丁寧に答えてあげればよろしい。どうせ上から降ってくる仕事なんてろくでもないことばかりです。放っておいても差し支えはありません。そして、定時になったらすっぱり帰るのです。これが新しい令和の中間管理職の理想の姿であり、こんな中間管理職が増えないことには日本の未来はありません。
職務怠慢だと言って降格させられたら、上司も一緒に連帯責任で道連れにすればよろしい。それぐらいの覚悟をもって臨みましょう。フランスの王からのアドバイスでした。合掌。