さっき、相撲中継を見ていたのですが幕下優勝をした力士のインタビューを受けて、アナウンサーから「どう思いますか?」と聞かれた解説の人が「一生懸命しゃべってるなぁと思いましたね」という返答をしておりました。実に素晴らしいというか、赤ちゃんじゃないんだからしゃべるのは当たり前じゃないかと思ったりもするわけです。

インタビューの内容には一切触れずに「一生懸命しゃべってるなぁと思いましたね」で済ますのはインタビューを受けた人にとってはぶっちゃけ失礼極まりないのではないかとも思うのです。インタビューを受けるということは、すなわちしゃべる、ですからね。会話が成り立たない、そもそもしゃべることもできない人相手にインタビューはできません。インタビューが成立するということはしゃべることができるわけです。
「インタビューができる」「しゃべることができる」は必要条件ではあるものの、十分条件ではありません。インタビューが成立するにはしゃべることができる以外にも、相手の意図を理解する力、文脈を読む力といった力が必要となります。
にも関わらず、十分条件を無視してただ単に「一生懸命しゃべってるなぁ思いました」は感想としては乱暴ではないでしょうか。いくら幕下優勝だからといっても失礼にもほどがあります。
今場所は安青錦がなかなか星を伸ばせず苦戦、横綱・豊昇龍もちょこちょこと金星を与える体たらく、霧島が飄々と星を重ねている状況で、可能性としては霧島が優勝して大関復帰のきっかけを掴む、みたいな流れになりそうですが、仮に霧島が優勝したときのインタビューが終わったあとに解説の人が「一生懸命しゃべってるなぁと思いましたね」と言うでしょうか。できれば言ってもらいたい。インタビューを受けただけで一生懸命なんだからよいのです。素晴らしいことです。
ちなみに私は一所懸命と一生懸命が別のものであると知っていますが、今回は一生懸命で統一しております。合掌。