NHKで北大路魯山人が主役のドラマを放映していました。みなさんもご存知かと思いますが、昭和生まれの味にうるさい人のほとんどが影響を受けまくっている漫画『美味しんぼ』に出てくる陶芸家であり、美食倶楽部主宰でもある海原雄山のモデルとなった人です。つまり、偏屈で頑固な味にうるさい爺さんです。

そもそも、人に作ってもらったごはんってそりゃもう美味しいもんです。誰かに作ってもらったごはんに文句を言うなんて信じ難いというか、人として問題があります。とはいえ、私自身先日とあるところで食べた「ピーマンとにんじんの和え物」が驚くほど美味しくなくて、久しぶりに嬉しくなってしまいました。素材の味しかしないというか、素材の味すらしないレベルで舌の感じる感覚に脳の理解が追いつかず「なんじゃこりゃ」と混乱するし、本当にぞくぞくする感覚を味わいました。美味しい料理はお金を出せばいくらでも食べられますが、ぞくぞくするような味の料理なんていくらお金を出してもそうそう食べられるものではありません。
話がそれましたが、北大路魯山人の真逆の人がいます。南小路ロザンという京都人と吉本芸人のハーフで、陶器から土を作る作土家であり、不味CLUBというクラブを経営して自己破産したことで有名です。特に届出をせずに女性店員に接客をさせていたという風俗営業法違反をしていたことで悪名が知れ渡ってしまいました。
材料費をケチるためにトマトジュースで無理やりに赤くしただけのご飯に、たまご1個をできるだけ薄く焼いたのを乗せたオムライスに、メイド姿の女性店員がケチャップでリクエストに応じて「南無阿弥陀仏」もしくは「南無妙法蓮華経」と書かせて特別料金を取るという阿漕な商売をしていたのです。裏で手を回せば「関西電気保安協会」と書いてもらうこともできたとか。実に羨ましい話です。それはそうと、南小路ロザンは残念ながら海原雄山のモデルになることはできずに生涯を終えましたが、近々NHKでドラマ化されるかもしれませんのでチェックしておいたほうがよいと思います。合掌。