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お花を摘みに

用便を足すにあたり「お便所!」と叫んでから席を立つのは上流社会においては常識ですが、昨今は「ちょっとお花を摘みに」と言い換える軟弱文化が芽生えてきています。『となりのトトロ』でメイちゃんが身体を張って「お便所!」を世に知らしめたというのにどういうことか。猛省を促したい。

とはいえ、本当にお花を摘みに行く人もいるかもしれません。居酒屋から外に出て炉端に咲いているたんぽぽをぶちぶちと摘んで「ああ、スッキリした」と思っている人も少なくないはずです。ただし、たんぽぽには罪はありません。罪なのは飲み会でストレスを溜めさせる相手であり言動です。罪を憎んで人を憎まず、人を憎んで花を憎まず。たんぽぽは動くことができないため詰まれるがままではありますが、いつの日か進化を遂げて摘まれる立場から詰める立場になってもらいたい。それこそ鬼詰めするたんぽぽが近い将来品種改良によって生まれるかもしれません。

それはそうと、「お花を摘みに」と言われて「ああそうか、お花を摘みに行くのか」と文字通りに解釈する人は少ないです。特に上流階級の人たちは即「お花を摘みに」を「お便所!」と脳内変換してしまいますので、ここはもう「お花を摘みに」という隠語が意味を成さなくなっていると言っても過言ではありません。

では、代わりになるような言葉はないでしょうか。超上流階級の世界を知っている私がこっそり最近の流行りをお教えしましょう。ずばり「排雪に注力する」です。花という観葉植物の採取から一歩進んで、雪かきに例えるわけです。これで雪国で生活する大変さをアッピールすることもできますし、相手にやんわりと「お便所!」の意思を示すことができます。超上流階級ではこんなやりとりが丁々発止で行われており、すごいことになっています。

まだ、一般社会にまでは浸透しておりませんが、そのうち女性週刊誌が「皇族も排雪」みたいな記事を出すやもしれません。恐ろしい世界です。頑張りましょう。合掌。