昔は看護師のことを看護婦と言っていました。男女雇用機会均等法の施行からの流れで職業における男女平等という考え方があるようです。同じような理由でスチュワーデスもキャビンアテンダントになりました。堀ちえみが主演の『スチュワーデス物語』なんかもそのうち「スチュワーデスって何?」とツッコミが入るようになるのでしょう。教官!世知辛い世の中です。
さて、本題はここから。職業における男女平等が叫ばれるのであれば、女性の忍者を指す「くのいち」という言葉も不適切ではないかと思うのです。時代劇『水戸黄門』において由美かおるが演じたかげろうお銀もくのいちですが、くのいちと言わずに忍者と言う必要があるのではないでしょうか。
しかしながら、かげろうお銀を単に忍者と言ってしまうと、なんとなくもんにょりなのです。女忍者というのも何となくしっくりこない。やはり「くのいち」がしっくりくるのです。いくら男女平等といえども、こればっかりはゆずれないものがあります。
世の中のくのいちの方々がどう思われているかが気になるところです。私たちはくのいちなのよ!と思われているのか、私たちは忍者なのよ!と思われているのか、しっかりと意見を集約し、くのいちに従事されている当事者の方々の意見を尊重して決めるべきではないでしょうか。男女平等だからという理由で第三者である我々が勝手に「忍者」に統一すべき問題ではありません。
問題があるとすれば、くのいちの方々は忍びの者ですから、決して表に出てくることがないということです。もしかしたら、あなたの隣の女性もくのいちかもしれません。しかし、私はくのいちです!と主張してくることは決してありません。主張してくるのは由美かおるぐらいのものです。
ちなみに、ハウスマヌカンも女性だけを指す言葉なので男女平等の考え方からすると適切ではありません。『夜霧のハウスマヌカン』を聴いたらわかると思います。
刈り上げても 剃り上げても 夜霧のハウスマヌカン(マヌカーン)
又 毛がはえてくる
という歌詞は衝撃です。合掌。