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線路の幅について

線路の幅についてご説明させていただきます。

線路の幅というのは何種類かあるのですが、京阪、阪急、阪神、南大阪線を除く近鉄の主要路線は標準軌といって、新幹線の線路と同じ幅なのです。つまり、新幹線の線路の上に京阪の主力車両である8000系を走らせたり、近鉄の超豪華観光列車である「しまかぜ」を走らせたりすることは物理的には可能であるといわざるをえないのです。

実際にそんなことをしようとすると、まずはJR東海に菓子折りを持ってお伺いに行かないといけないわけでいろいろと面倒ではあるのですが、できないわけではないのです。ちなみに、大阪市内を走っている路面電車、阪堺電気軌道も線路の幅は標準軌ですから、昭和3年に製造された161形電車を新幹線の線路の上で走らせることは論理上は可能なのです。論理上はできても、倫理的にどうなのかという問題は残りますが、可能性はあるのです。期待しましょう。

一方、南海と近鉄南大阪線は狂気といって、標準軌よりも狭い線路幅になっています。そのため、新幹線の線路の上を鉄人28号のような姿をした特急ラピートが走るというのは物理的に不可能です。どうにかして車両を移送できれば、阿部野橋から吉野までの路線で特急ラピートを走らせることは可能なのですが、新幹線の線路に阪堺電車を走らせるというアメリカンドリーミングに比べたらあまりにも地味すぎてクラウドファウンディングも成功しないと思われます。

逆もまた然り。汐見橋から橋本まで近鉄南大阪線の観光列車である青の交響曲(シンフォニー)を走らせることは可能なのですが、だからといってそれが見たいかと言われたら、これまたそんなに見たいは思えないわけです。

これは本当に由々しき問題です。ただ、関空と京都までを線路一本で結ぶとなったとき、線路の幅問題が大きくのしかかると思われがちですが、これはJR西日本の路線は狂気であることから、JR西日本と南海には親和性があり、相互乗り入れが可能なのです。つまり、南海が京都まで乗り入れ、ドバーンと恐ろしい勢いで閉まる恐怖のギロチンドアを目の当たりにした京都の人たちが口を揃えて「えげつなー、田舎の電車はあらくたいどすなぁ」と遠巻きに罵る光景が眼に浮かびます。期待しましょう。合掌。