松屋で朝ごはんを食べました。
そこで問題となったのが、朝定食の代金をぐわぐわ団の経費として計上できるのかどうか。これは接待交際費ではないのか?と相方に進言したところ、接待も何も団員で食事をするだけであるから、接待にはあたらないとの見解。確かに、ただ単にお腹が空いたからごはんを食べた以上のものでもありません。
接待という言葉から思い浮かべるイメージとはどのようなものでしょうか。銀座とか船場とかの鹿威しがカコーンと鳴るような高級料亭で、声の図太いおっさん同士が「ぐわははは!」と高笑いをしつつ、芸者さんが前で日舞を踊り、高級な刺身を突きながら、今後の取引に関しては何卒良しなにお取り計らいを……と裏で画策するような、そういうダークな一面のある行為こそが接待としてふさわしいのです。女将が若社長に対して「頭が真っ白になったと」囁くような、そういうものがキングオブ接待であるべき姿です。
少なくとも、牛めしの松屋で接待をしたところで、今後の取引が良しなに取り計らわれる気がしません。
例えば、接待される側の会長、接待する側の社長、そして営業担当者の3人が松屋の券売機の前で、後ろに人が行列を作って待っているというのに、談笑を始めるのです。
「会長!今日は特盛でどうですか!」
「きみぃ、特盛は1,299キロカロリーもあるんだぞ!そんなにワシを太らせてどうするんだ、ぐわははは!」
「いやいや、今回御社を担当させていただく彼はネギたっぷり旨辛ネギたま牛めしの特盛にビーフカレー並盛も注文しますから、総熱量は2,305キロカロリーです。」
「ぶー!」
「なに!2,000キロカロリーを超えるとは!そこまでされたらワシは帰る!」
「か、かいちょお!!!」
と、わけのわからないうちに話は破談となります。後ろに並んでいる人は怒りに震え、時間のない人は隣の隣にあるすき家に流れていきます。松屋大迷惑。
それほど、接待に松屋を使うというのはリスキーだということが言いたいのです。ぐわぐわ団でも接待に松屋を使うことはありません。
仮に、私を接待したいという申し出があったとしても、まず「それは松屋ではあるまいな?」と確認させて頂きたいと思います。「いやいや、そんな……つもりでした!」となるに決まっているのです。なんだかんだ言っても牛肉ですから。ご馳走ですよ、牛肉は。そんな牛肉が美味しく甘辛く煮込まれて、ごはんの上に乗っかっているのですから、ご馳走でないはずがありません。そんなご馳走を目の前にすれば、こちらとしても便宜をはかることもやぶさかではありません。よろしくお願いします。合掌。