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おぜぜは人を救う

「愛は地球を救う」というテレビ番組があります。番組の内容等々、賛否両論いろいろあるかと思いますが、私自身はいまいち興味が持てないので観ていません。

「愛は地球を救う」と言っているわりに、実際にはお金を集めて、お金でいろんな人を助けているわけですから「お金は人を救う」です。愛で地球を救っているわけでも、ましてや愛で人を救っているわけでもありません。お金です。おぜぜです。しかしながら、「お金は人を救う」などと言ってしまうと即物的というか、なんとなくいやらしいと思っている人がいるのでしょう。だから、やんわりと「愛は地球を救う」と曖昧な表現を使っているのです。

でも、中途半端に愛だの地球だのと言っているから、私としては「ふーん」としか思えないのです。野球に例えると、変化球がどこかすっとこどっこいな場所に投げ込まれているような感じなのです。

あえて妥協できるとすれば「お金は人を救う」を「おぜぜは人を救う」にする程度まででしょう。それ以上、言葉を歪めて使うのはどうかと。番組の内容などに関しては、いろいろな人がいろいろな意見を書かれていますし、そもそも観てもいない私がとやかく言うことではありません。ただ、「愛は地球を救う」なんて大層で宗教じみた番組名がもんにょりするというだけの話です。

お金を寄付することが「愛」だと言うのであれば、「愛」以外で寄付をしてはいけないのかという問題が新たに生まれます。寄付をすることが知名度のアップにつながるからお金を出すといった、自分の利益のための寄付は受け付けないわけでもないでしょう。みんながみんな「愛」があるから寄付をするわけでもないはずです。

だから、動機はどうであれ「おぜぜは人を救う」なら問題ないわけです。「愛」のない寄付であっても、お金はお金です。そして、お金は間違いなく人を救うことができます。別に嘘をついているつもりはないでしょうし、全てが嘘でもないとは思いますが「愛は地球を救う」なんて言い回しはやめて、「おぜぜは人を救う」と本音を語ってもらいたいと思います。

ただ、番組名が「おぜぜが人を救う」になったとしても、観るかどうかは別問題です。合掌。