M-1グランプリの感想などをしれしれっと書こうと思います。
とはいえ、誰のネタがどうこうとかではなく、一言で言うなら「M-1って疲れる……」なのです。なんじゃそりゃと思われるかもしれませんが、大正生まれの人間にとってM-1の舞台は4分の間、間隙なく徹底的に殴ってくるように感じるのです。見ているだけだというのに4分経ったらへとへとになるのです。
2002年6月23日に行われた伝説の「ドン・フライ vs 高山善廣」の殴り合いをずーっと見せられているような感じだと言えばおわかりいただけると思います。あの試合は最初からものすごい試合でしたが、あんな試合ばっかりだと大変です。「ドン・フライ vs 高山善廣」の試合は格闘技でしたが、プロレスというのは緩急が大切で、時に睨み合うだけで観客を興奮させることもあれば、大技でどっと沸かせることもあります。ずーっと殴り合いをしていてはやるほうもですが、見るほうも体がもちません。
相撲も同じで、力士が土俵に上がってもなかなか取組は始まりません。睨み合って、塩を撒いて、体を拭いて、なんやかんやしてからようやく取組が始まります。取組が始まったらそれこそ一瞬で決まることもありますが、あれこそ緩急があるから楽しめるのです。ぼんぼん出てきて、仕切りとかもなくぼんぼん取組をされたら、見るのが大変です。
確かにM-1グランプリは面白いですが、私自身若くないので、やっぱりゆったりと笑える漫才が好きなのです。夢路いとし・喜味こいしの漫才は上品でゆったりと笑える至極の漫才だったなぁと今でも思います。なんだか、めっちょこ年寄りみたいなことを書いていますが、事実だから仕方がありません。
M-1の漫才では、スリムクラブの漫才がゆったりしていて好きです。2010年の決勝はいまでも私の好きなネタですし、たまに見返しては死にそうになりながら笑っていたり。
ぐわぐわ団の追い求める笑いも、どちらかと言えばそんな感じのゆったり笑える笑いに変化していっているような気がします、知らんけど。合掌。