イラストは日銀総裁の時の使い回しですが気にしてはいけません。自民党総裁戦が終わりました。めでたし、めでたし。
それより、大谷翔平の50-50に隠れてしまってあまり目立っていませんが、大の里が大関に昇進しました。9場所で大関まで登り詰めるとはなかなかに天晴れです。しかも、大関昇進の口上が「唯一無二」ときたもんだ。一時期、わかりにくいというか、とにかくめちゃくちゃ難しい四字熟語を使って口上を言うのが流行った時期もあったので、大の里はどうするんだろうかとヒヤヒヤしていたのですが、フタを開けてみれば「唯一無二」でわかりやすくてよかったと思います。
とはいえ、やはり昇進の口上というのはシンプルが一番。亡くなってしまったのが今でも信じられない曙の口上はこんな感じでした。
横綱昇進の時「横綱の地位を汚さぬよう、稽古に精進します」
大関昇進の時「大関の名を汚さぬよう、稽古に精進します」
上の立っても稽古に精進するという殊勝な態度が実に素晴らしい。私も横綱や大関に推挙されたら同じような口上を使いたいなと思っています。ちなみに、この曙口上は横綱や大関でなくても、意外となんでも使うことができます。
「社長の地位を汚さぬよう、稽古に精進します」
社長就任の挨拶でダラダラ喋るなんて愚の骨頂であり、これだけでよいのです。黙々と稽古に励む新社長の姿が想像できてこれ以上の期待感はありませんし、本当に稽古に励んで何もしなかったとしても逃げ道として使えなくもありません。それ以上に社長が稽古に励んでいるとなれば、社員も「私たちも頑張らねば!」と決意を新たにすることでしょう。現場にしゃしゃり出てきていらんこといって腰巾着の役員が「それは素晴らしいアイデアですね!キミ、すぐにプロジェクト立ち上げなさい!」なんて言い出して現場大混乱みたいなこともありません。
しかも、何か不正を働こうとする不届な社員がいたとしても「いや、社長は稽古に精進しているから悪いことはできないな……」と自制心が働くのです。良いことしかない。
というわけで、自民党の新総裁もいらんことせず稽古に精進してたらよいよ。合掌。