ぐわぐわ団

読んで損する楽しいブログ

大阪トラップ一家物語

とある用事で東京に行き、山手線に乗る機会がありました。

山手線、来る電車は全て各駅停車で、内回りと外回りさえ間違えなければ大丈夫という、実にやさしい仕組みになっており、殺伐とした東京の空の下、ほんのわずかですが人のやさしさに触れたような気がします。人の……じゃなくて、電車のやさしさ。

智恵子は東京に空が無いという
ほんとの空が見たいという

またもや詩人・高村光太郎の「智恵子抄」からの引用ですが、特に深い意味があるわけではありません。なんとなくこのフレーズを引用すると、ちょっとステキな文章に見えてしまうっぽいところがあるので悪ノリして引用しているだけです。高村光太郎がこのことを知ったら激怒しそうで怖いです。高村光太郎の画像を検索してみたのですが、なかなかの頑固者っぽさを醸し出しており、存命であればぐわぐわ団に対して訴訟でも起こしかねないのではないかと思います。実に勝手なことばかり言ってます。

今回は高村光太郎の話ではなく、山手線に乗った大阪人が「よくよく考えたら大阪環状線って山手線に似ているようで違う」と思った話です。

大阪環状線のホームに立っていると、いろんな電車がじゃんじゃか来ます。大阪環状線と表示された電車が来たかと思えば、ユニバーサルスタジオジャパンに行く電車、大和路快速、そして関空・紀州路快速、昔はやまとじライナーという電車も走っていました。奈良に行くだの、和歌山に行くだの、関空に行くだの、天王寺に行くだの、慣れていないことには何がなんだかさっぱりわからず、絶対にどぎまぎするに決まっているのです。

特に、関空・紀州路快速は恐ろしい電車で、乗る車両を間違えると、関空に行くつもりが和歌山に行ってしまって「ぎゃー!」と叫ぶしかなくなるのです。和泉砂川で降りたとして、戻ろうにも電車の本数は少なく、飛行機の時間が押し迫る恐怖を味わうことになります。それでなくても阪和線はまともに動いていることのほうが少ない路線なので、関空に行くなら南海を使うほうが懸命ではないかと思います。

山手線はとにかくぐるぐるぐるぐる回っていますが、大阪環状線は間違えたら和歌山や奈良に運ばれてしまいます。うとうとしていて、ふと目が覚めたら天王寺ではなく、王寺だったりするので、全く気が抜けません。

くれぐれも、大阪環状線に乗るときはトラップに注意してください。今回はタイトル詐欺です。合掌。