ぐわぐわ団

読んで損する楽しいブログ

活〆ぶり

活〆ぶりを買いました。

なぜか、キティちゃんのシールが貼られています。なぜ、キティちゃんが漁師となってぶりを抱えているシールを貼る必要があるのかさっぱりわからないのですが、私がこの活〆ぶりを買うことで、キティちゃんのふところが潤うのであれば、それは喜ばしいことです。

もし、キティちゃんのシールが貼っていなかったとすれば、私はこの活〆ぶりを買わなかったかもしれません。確かに、何か刺身が食べたかったのは事実ですが、キティちゃんのシールがなければ、まぐろの刺身を買っていた可能性は十分にあります。ほとんど同じ値段で中トロでめっちょこ美味しそうだったのです。しかし、私はキティちゃんのシールが貼ってある活〆ぶりを手に取ってしまいました。

私がお刺身を買う場合、さくで買うことが多いです。全部切ってあるのを買うと、あっという間になくなってしまうぐらいのしょんぼりする量しか入っていないことがほとんどですが、さくで買うと、切る手間はありますが、ボリュームがあります。盛りつけが面倒とか思われるかもしれませんが、ざっくざっく切って、お皿に山盛りになるように立体的に盛りつければ、それで十分ではありませんか。

とにかく、キティちゃんのシールが貼ってあったからこそ、この活〆ぶりを買ったことは否定できません。これが「ドカベン」であったり「あぶさん」であったら、もうちょっと躊躇した気がします。たぶん、まぐろの刺身を手に取ってしまったことでしょう。

となると、キティちゃんのパワーは本当に偉大なのです。このシールがアパホテルの社長の顔のシールだったら、いくらなんでもちょっと待ってと思うはずです。アパホテルのカレーは美味しいそうですが、だからといって、社長の顔を我慢する必要はないはずです。かなり失礼なことを言っている自覚はあります。

以上から、キティちゃんのシールが貼ってあると、それだけで購買意欲が増すということが実証されました。すばらしいことです。合掌。

『みずほ銀行システム統合、苦闘の19年史 史上最大のITプロジェクト「3度目の正直」』を読みました

発売前にやたらと話題になっていた本、さっそく読みました。

みずほ銀行システム統合、苦闘の19年史 史上最大のITプロジェクト「3度目の正直」

「IT業界のサグラダ・ファミリア」ともよばれたみずほ銀行のシステム統合。発売前に「ヤバい本がでる」、「最恐のホラー小説」と言われていたのでわくわくしていたのですが、SEの方が血を吐いて倒れたとか、家に帰れないからやけになって住民票を会社に移したとか、デスマで死にかけた人多数とか、そんなことは書かれていません。

この本、構成がよくわからなくて、前半はみずほ銀行の新システムMINORIがいかに素晴らしいか、みずほ銀行はめちゃくちゃすごいことをしたか、そして最後にはみずほフィナンシャルグループの社長の自画自賛インタビューできれいにまとめた第一部、震災直後のシステム障害で大変だったことを淡々と書く第二部、合併直後のシステム障害で大変だったことをけちょんけちょんに貶しまくる第三部という三部構成になっています。

第一部だけを読んだら、苦難を乗り越える爽やかな青春小説みたいなノリなのですが、第三部は「ぼんくらが3人集まって、リーダーシップも発揮せずに現場任せにしたからエラいことになったんや。ワシら、前もって忠告してたのに、どアホが!」みたいな、とんでもない悪意というか、恨み辛み節を感じました。はっきり言うと、おもしろいのは第三部です。

ある外資系戦略コンサルティング会社のコンサルタントはこう漏らした。「米国でいくつも銀行合併を手伝ったが、今回は初めてのケースだ。なぜ統合するかという戦略が決まっていないからだ。」

こんな文章ひとつとっても、第一勧銀、富士銀、興銀の合併がしっちゃかめっちゃかだったのがよくわかります。確かに20世紀の終わり頃は、やたら銀行が合併しまくっていて、何がなんだかわからなくなったという時代です。どことどこが合併したのか、自分の取引銀行は何になったのかわからなくなってじいちゃんばあちゃんが困ったという時代です。戦略がなくても、とりあえず合併しておこうぐらいのノリだったのかもしれません。システムのことなど後回しになって、気がついたらぐちゃぐちゃになっていたということなのでしょう。

「ぐわぐわ団」も「負けいくさ」というブログを吸収合併しているので大変さは理解していますが、みずほ銀行から言わせると、そんなことと一緒にするなというのが正直な気持ちでしょう。合掌。

NHKスペシャル『巨大地下空間 龍の巣に挑む』が面白かった

タイトルのとおりです。『麒麟が来る』も面白かったのですが、その後のNHKスペシャル『巨大地下空間 龍の巣に挑む』がめちょんこ面白かったのです。こんなにどきどきしてブラウン管に釘付けになったのは、水曜スペシャル『川口浩探検隊シリーズ』以来です。

www.nhk.or.jp

龍の巣といっても、天空の城ラピュタに出てくる龍の巣のことではありません。あの龍の巣も危険極まりないものでしたが、今回NHKスペシャルで特集をしたのは中国貴州省にある「龍の巣」とよばれているめちょんこ大きな洞窟です。

文字を持たない民族、ミャオ族が口頭で伝承を続けてきた「龍の巣」の伝説から番組は始まり、フランス人の洞窟探検家、中国の洞窟の専門家、日本の地質学者、いわゆるスペシャリストが結集して、真っ暗な洞窟を最新式の360°レーザー測量機で測って全部CGにしちゃったかと思えば、今度は照明の会社が真っ暗な洞窟の中をどどーんと照らしてしまうという実に恐れ多いことをしれっとやってのけたり。

めちゃんこ大きくて真っ暗な洞窟に挑むというだけでもわくわくするというのに、その全容をものの1時間で全部解明してしまうという贅沢極まりない番組内容。かと思いきや、最後は……という展開はもはや最高のエンターテイメント。

これ、しれっと放送してますけど、どんだけお金突っ込んだの?と思うぐらいにすごくて、偶然ながら観ることができてよかったなぁと思っております。

再放送が、2020年2月19日(水) 午前0時35分からあるそうなので、見逃した!という方はぜひ観てもらったらよいのではないかと思いました。

わくわくしますし、途中の石筍のところでは「うひょー……」という言葉しか出ないし、フランスの洞窟探検家がなんかすごいし、とにかく贅沢です。ぐわぐわ団がいくら頑張ってもあの感動をみなさまに与えることは難しいでしょう。ていうか、洞窟などに入りたくはない。テレビで観ているのが幸せだったと思うのです。突然、THE 虎舞竜の歌みたいになりました。合掌。