タイトルだけ見ると、何か大変そうに見えますが、大したことではありません。世間一般的によく耳にする「登記簿謄本」(本当は「登記事項証明書」と言います)を、手に入れる方法をご紹介するというだけです。
「登記簿謄本」とは、法務局の登記所に「この土地はワシのもんやと帳簿に書いといて」とか、「会社の代表者は私です。そのように帳簿に書いておいてください」といった感じで公的な帳簿に書かれたことを、間違いがないと証明するためのものです。
土地の所有者など、誰のものだかわからなくなると困りますので、登記所の帳簿にしっかりと書き残してもらう必要があるのです。
この「登記簿謄本」ですが、地域によって差があるものの、ある時期から電子化がなされています。
www.touki-kyoutaku-online.moj.go.jp
そして、このようなサイトがありまして、ネットで登記簿謄本を申し込むことができます。いちいち法務局まで出向いて、申請書を書いて、登記印紙を買って、なんてしなくてもいいのです。とても便利になりました。昔はわざわざ遠方の法務局まで行っては申請書を書いて……ということを何度も何度も繰り返したものです。
長い前置きはここまで。電子化される以前の登記簿謄本を取得したい場合はどうすればいいのかというお話です。
所轄の法務局に電話しましょう。
「昭和30年に設立した財団法人の設立から電子化するまでの謄本が欲しいんですけど……、オンライン申請システムでは申し込みできませんか?」
「できませんね〜、コンピ化以前の謄本はこちらに来てもらうか、郵送でのやりとりになります。」
『コンピ化』というのはコンピュータ化、つまり電子化のことのようです。突然わけのわからない言葉が出てきて焦りましたが、なんとか話についていきます。
申請書を書いて、収入印紙を貼って、返信用封筒と一緒に送ればよいとのこと。
「ブックでお送りするので、普通の封筒だと入らないかもしれません。大きめの封筒をご用意頂ければ……」
『ブック』というのはbook、紙も何枚にも重なると分厚くなってしまうということでしょう。週刊少年ジャンプを二つ折りにできないことと同じことです。
「設立からだと何通になるのかわかりませんので、いくらになるかもわかりませんね。調べてみます。」
ということで、調べてもらったところ、謄本は全部で5通になることがわかりました。1通600円なので計3,000円になります。結構な金額です。
郵便局に行って、レターパックを買って、3,000円の収入印紙を買って、申請書を同封して郵送して、みたいなことで申し込みは終了。大変といえば大変ですが、わざわざ法務局まで行くことを思えば、ラクなもんです。
だらだらと書いてしまいましたが、結論としては「電子化以前の登記簿謄本を郵送で取得するには、所轄の法務局に電話しましょう」なのです。
それより、そんな古い登記簿謄本で何をするのか気になりますよね、うふふ。合掌。