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世界中の王様

つい先日の記事で、キティちゃんが大正時代の童謡詩人・金子みすゞのことを熱く語っていたのを聞いて、せっかくなので詩集を買って読んでみることにしました。まだ最後まで読めていませんが、ぽわぽわした、とてもステキな言葉が綴られています。著作権がすでになくなっているというのもあるのですが、ひとつご紹介させて頂きます。

世界中の王様

世界中の王様をよせて、

「お天気ですよ。」と云ってあげよう。

 

王様の御殿はひろいから、

どの王様も知らないだろう。

こんなお空を知らないだろう。

 

世界中の王様をよせて

そのまた王様になったのよりか、

もっと、ずっと、うれしいだろう。

日露戦争が始まった頃に生まれて、幼少期の頃は第一次世界大戦で騒がしくて、なんだかんだで殺伐としていたであろう時代において、世界中の王様をよせて、「お天気ですよ。」と云ってあげようというぽわぽわ感が、めっちょこお気に入りです。そして、王様の王様になるより、天気がよいことのほうが嬉しいよねって思える欲のなさに、こういう気持ちになりたいな〜と思うのです。この際、己の欲深さは無視します。

王様の王様ってのは、今で言うところのEUの大統領みたいなものでしょうか。なんとなく存在感が薄いし、大したことをしてそうにもないし、アメリカの大統領と比べると、同じ大統領だけど何かが違うっぽいです。

金子みすゞの詩がEUの大統領のことを予言してこの詩を書いたのであれば、それはそれでちょっとノストラダムスっぽくてイヤなのですが、おそらく、というか間違いなく、EUの大統領のことを思って、この詩を書いたわけではないはずです。

本当にどうでもいいことに話が脱線してしまって、どうしたものかと思うわけですが、EUの大統領がGUに行ったら、Fの立場はどうなるんだろうと、これまたどうしようもないことを思いついてしまい、森博嗣のデビュー作『すべてがFになる』の話になだれこもうとしたのですが、そんなことをするともはや誰もついてこれなくなるので、とにかく金子みすゞの詩がステキですよと言い残して、本日はお開きとさせて頂きます。みなさま、よいお年を!合掌。

▼私が買ったのはこの本のkindle版です▼

金子みすゞ名詩集

金子みすゞ名詩集