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読んで損する楽しいブログ

赤頭巾ちゃん

みなさんもよくご存知だと思います、赤ずきんちゃんのお話。ずきんを「頭巾」と漢字で書くと、途端に鞍馬天狗みたいな頭巾をイメージしてしまって何がなんだかですが、今時のナウなヤングに鞍馬天狗なんて言っても「なにそれ?」みたいな顔をされるだけかもしれません。

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ちなみに鞍馬天狗の原作者は大佛次郎という人で「だいぶつじろう」とは読まないことだけはしっかりと覚えておかないと恥をかきます。

さて、新美南吉が書いた「赤頭巾ちゃん」ですが、どのような話かをざっくりと言うと「赤頭巾ちゃんがおばあちゃんの家に行ったら狼が赤頭巾ちゃんを丸飲みして漁師が助けた」話です。いろいろ枝葉末節があるのですが、大筋はこのようなものです。

この赤頭巾ちゃんのお話ですが、狼が赤頭巾ちゃんを丸飲みしないと話が成立しないという点がめちょんこ問題あるのです。日本学術会議においてもっと議論されて然るべきではないかと思います。一度でも狼が咀嚼していれば、赤頭巾ちゃんはお亡くなりになっていたはずなのです。そして、狼という生物は人間を丸飲みできるほど大きな生物ではありません。

よく『ムツゴロウの動物王国』を見ているとライオンが餌を食べるシーンが出てきますが、ガツガツ咀嚼しまくっています。丸飲みなどしません。狼も同じような大きさですし、ライオンよりひと回り小さいぐらいです。人間を丸飲みできるはずがありません。結果として、咀嚼しているはずなのです。

童話だからということで、PTAに気を使ったのでしょうが、あまりにも真実味に欠ける内容となっていることに猛省を促すべきではないでしょうか。「本来なら咀嚼され、かつ消化されるため赤頭巾ちゃんは死亡しているはずなのですが、童話なので許してください」と注釈を入れるなり、「この童話はフィクションです」と書くなり、しっかりと現実との解離を示しておく必要があるのです。

「この童話はフィクションです」という字面がちょっと愉快なのでついついわけのわからぬことを書いてしまいました。合掌。