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百人一首解説

百人一首の解説を行います。今回は83番の歌です。

ぜんぶひらがなで書いたら、なんとなく相田みつをの作品みたくなってしまいました。私の書道の腕前が準6級だからでしょうか。とはいえ、こういう書き方をしてしまうと相田みつをの書道の腕前が準6級程度であるというディスりとも捉えかねられないので、私の書道の腕前に関してはとりあえず無視しておいてください。

それはそうと、こちらの和歌「よのなかよ みちこそなかれ おもひいる やまのおくにも しかぞなくなる」ですが、皇太后宮大夫俊成という人が詠んだ俳句です。皇太后ということですから女性です。皇太后というのは天皇のお母さんのことです。覚えておきましょう。

この句はまず「世の中よ!」とかなりたくさんの人に対して訴えかけています。生徒会長が「生徒諸君!」と叫ぶようなもので、しかも皇太后の言葉ですから、みなさんは平身低頭で「ははぁ」と言わねばなりません。水戸黄門の印籠を番組開始早々にどどーんと出されたようなものだと思ってもらっても結構です。

そして、「みちこそなかれ」は「未知こそなかれ」すなわち知らないことは何もないということです。驕り昂っていると言ってもいいでしょう。「重ひいる」は重いハイヒールのことです。枕詞なので適当に流してもらって結構です。

そして、「やまのおくにもしかぞなくなる」は「山の奥にも鹿ぞなくなる」つまり環境破壊の恐ろしさを訴えているのです。つまり、この俳句は環境破壊に対して一石を投じていると言っても過言ではないでしょう。平安時代から環境破壊について憂いていた皇太后の先見の明には恐れ入ります。平安時代というのは下水処理場なんてありませんでしたし、おトイレも水洗ではなく、なんか箱の中にしていたということを聞いたことがあります。つまり、環境破壊が凄まじかったということなのです。決して平安時代も平安ではなかったということが、この句からは読み取ることができるのです。よかったですね。合掌。