みなさんは「リスケ」という言葉をご存知でしょうか。
正解は「リスケジュール」です。とはいえ、リスケジュールと言ってもピンと来ません。
「きみぃ、ちょっと急に用事が入ってね、あの用事はリスケしといてくれたまえ。」
「そんなもん、自分でせぇよ。」
このように使います。もしくはこのように使います。
「この時間にこのアポイントはタイトだよ、リスケできんかね。」
「やかましい、自分でどうにかせぇっちゅうねん。」
このように使います。偉いさんがごねてくるときはリスケ、リスケとやんやんうるさく言いますが、ここはひとつ、心を鬼にして無視しましょう。自分でできることは自分でさせるのです。幼稚園でも「自分でできることは自分でしましょう。」と習ったはずです。年を重ねていけばいつか自分で自分のことができなくなる日が来るのですから、自分で自分のことができるうちは幸せなのですから、自分のことは自分でするようにしなければいけません。リスケなど最たるものです。人に任せていては成長しません。
そんなことをしていると、偉いさんはこんなことを言い出すかもしれません。
「お前はクビだ!」
その言葉を待っていたとばかりに、変装用特殊マスクをバリバリとはがしましょう。そう、あなたは会社の大株主なのです。
「お……大株主様!」
ばばーん!
……なにが「ばばーん!」だか知りませんが、所詮やとわれ社長です。大株主様にはひれ伏すしかありません。
「そなたの行い、社長としてあるまじきもの。恥をしれぃ!」
「ははー!」
みたいな茶番をもって、リスケの話がどっかに行くわけですが、大丈夫ですか?ちゃんと話についてこれていますか。わけがわからないのはいつものことですし、わからないことがわかる、ソクラテスが言っていた「鞭の血」とはこのことです。ピシーリと鞭で打たれて、血が出たらえらいことだとソクラテスは言ったのです。本当にわからなくなってきました。
とりあえず、ノリスケがリスケをしたら「ノリスケのリスケ」になるので、実にややこしいことになるという事実だけをお伝えしておきます。ご静聴ありがとうございました。いやいや、聴いてないし、読んでいるし。合掌。