ぐわぐわ団

読んで損する楽しいブログ

人前でも人前でなくても叱らないようにしましょう

ちょっと前のことですが、PRESIDENT online のこちらの記事が巷で話題になっていました。

president.jp

読んでも役に立つわけではないので要約すると「人を叱るときは「人前で」叱るべき。褒めるときは「こっそり」褒めるべき。中国古典にそう書いてある。」という内容です。

この記事で最低なのが、この部分。

雷を落とす場合は、やり方も重要です。要は、叱る前に褒める。

叱る前に褒めておいてから、3日後に人前で叱り飛ばしたけれども、当の本人はけろっとしていたと自慢げに語るプロ経営者。 

「今日は叱られたけれど、会長は3日前に私の席まで来て褒めてくれた。あれが本当の評価だろう」と思ったに違いありません。

これはあくまでプロ経営者の考えでしかないのですが、まず時系列がおかしい。 何が「思ったに違いありません。」でしょうか。3日前に褒められた、そして今日人前でこっぴどく叱られた。普通なら叱られたことで、褒められたことなどどこかに吹っ飛んでしまうはずです。いくらなんでも、いいように考えすぎです。人間はそんなに強くない。

そもそも、人前で叱るべきではありませんし、人前でなくても叱るべきではありません。

結果に対して「叱る」ということは、過去をぶり返すことでしかありません。本当に上に立つ人であれば、結果に対して「どうする」かを一緒になって考えるべきです。

人前で叱るという行為は、周りからすれば結果に対して罵っているだけにしか見えません。そして、人が叱られているのを見るのは、自分が叱られる以上にものすごいダメージを心に与えます。実際にめちょんこ人が叱られて罵倒されているのを毎日見ていたら、人と接するのが怖くなってしまい、今でもいろいろと大変な私が言うのですから間違いありません。

かんぽ生命の問題でも同じことが言えます。かんぽ生命保険契約問題特別調査委員会の調査報告書(PDFファイル)を読んでいると、とても残念なことが書かれています。実際に現場でお客さんと接する方の証言がこちら。

「当時は、金融渉外部長が恫喝的な指導をしていた。金融渉外部長は、夜の8時や9時まで低実績者を居残りさせたり、朝礼などの全員の前で、『成績が悪いということは局の目標達 成の足を引っ張っているからみんなに謝れ。』などと言っていた。金融渉外部長から怒鳴られることが原因で精神的に追い詰められ、病気で休む募集人も出ていた。」

そして、こんな意見も。 

「このようなパワハラによる指導に共通するのは、『なぜ販売実績が上がらないのか』と詰問するばかりで、改善策を一切指導しないことである。そして、退職者が出たとしても、郵便局管理者や支社は、2017年頃まではお構いなしであった。」

結果に対してのみ執着して、人前で叱る、罵倒することが当たり前になってしまうと、かんぽ生命問題のようなむちゃくちゃなことになるのです。

ですから、人前でも人前でなくても叱らないようにしてもらいたいですし、人の上に立つ人は結果に対して「どうする」か、過去ではなく未来を見てもらいたいと思うのです。

プロ経営者のボケナスな記事はこんな文章で締められています。

こんなことも、人間学の要諦、中国の古典には山ほど書いてある。リーダーとして人の上に立つ者であればなおさら、これらの叡智を学ばずにおくのは、まったくもって惜しい、勿体もったいないことです。

この文章には、この文章でお返ししましょう。

こんなことも、人間学の要諦、ぐわぐわ団には山ほど書いてある。リーダーとして人の上に立つ者であればなおさら、これらの叡智を学ばずにおくのは、まったくもって惜しい、勿体もったいないことです。

ぐわぐわ団を何度も読み返してください。合掌。