いまいちよくわからないことをわからないまま読み進めているうちに、よくわからないことが快感になってくることがあります。わかろうとするからややこしいのであって、わからないまま読み進め、最後に何も頭に残らない「後味すっきり」がよいのではないかと思い始めています。
ただし、「後味すっきり」な文章だと、小学生が読書感想文を書く時に困るのです。ぐわぐわ団を読んで読書感想文を書こうとしても、「何が書いてあったっけ?」となってしまい、もう一度読み直して「何も書いていない」ことに気付く頃にはもう午後11時とかそんな時間。手遅れです。小学生が「宿題ができないよ……どうしよう……」と泣きべそをかきながら親に助けを求めるのです。
お父様、お母様、保護者の方々におかれましては何卒「ぐわぐわ団なんかで読書感想文を書こうとするからでしょう!」と叱らないであげてください。若気の至りという言葉を思い出してください。あなたも若い頃、ぐわぐわ団で読書感想文を書こうとして「何も書いていない」ことに気が付いて、泣いてしまった経験がないとは言わせません。
かわいそうな小学生の話はどうでもいいのです。今日の話題はエリザベスカラーです。わんちゃんやねこちゃんがケガをしたり、病気をしたりして、身体をなめたりしないようにするための道具をエリザベスカラーと言います。エリザベスさんが作ったものかと思いきや、1960年代にエドワード・J・シリングによって考案されたもので、エリザベスさんは関係がありません。16世紀のイギリス・エリザベス朝時代の衣服っぽいのでエリザベスカラーと言われています。
つまり、16世紀のイギリス人はケガをしたり、病気をしたりしたときに身体をなめないように、わざとヘンな服を着ていたということになります。今は身体をなめる風習はなくなりましたが、もしかしたら傷口をなめるのが好きな人がいるかもしれません。そんな人たちはぜひ、エリザベスカラーを使いましょう。合掌。