寒いでんがな。
しかし、換気のためには窓を開けねばなりません。淡谷のり子の大ヒット曲「別れのブルース」では、窓を開ければ港が見えるのですが、私の家は窓を開けても港は見えません。仮に窓を開けると港が見えるとすれば、くもりガラスでもない限り、窓を開けなくても港は見えるはずなのです。
ちなみに、くもりガラスの向こうは風の街なのです。これは「ルビーの指輪」という歌で寺尾聰が歌っているので間違いがありません。
ここで情報を一旦整理してみましょう。
- 窓を開ければ港が見える
- くもりガラスの向こうは風の街
1と2から導き出される結論として、窓の材質はくもりガラスではないということが導き出されます。風の街に港がある可能性は低いからです。
論理的に話を進めていくことで、わからないことをひとつずつ解明していきましょう。
窓を開ければ港が見える、しかし、窓を開けなければ港が見えないのかどうかはわかりません。ただし、くもりガラスではないので、よほどのデビッド・カッパーフィールドでもない限り、窓を開けなくても港は見えると考えられます。ではなぜ、わざわざ窓を開ければ港が見えると歌ったのでしょうか。これはもう、結露していたとしかいいようがないのではないかというのがひとつの仮説です。デビッド・カッパーフィールドがマジックで窓を開けた途端に港を出したというのも仮説として考えられるのですが、この歌は昭和12年にヒットした曲であり、デビッド・カッパーフィールドは1956年生まれですから、昭和12年が西暦何年かわかりませんが、とりあえず生まれていないことは確かです。
淡谷のり子が歌っているからといって怖気付いてはいけません。とにかく「窓を開ければ港が見える」という以上、窓を開けなくても見えるのではないかという仮説を立て、ひとつひとつ検証していくうちに、だんだんわかってきたことがあります。
引田天功のイリュージョンだったのです。合掌。