私たちは当たり前のように松屋で食券を買って牛めしを食べます。しかし、本当にそれでよいのでしょうか。松屋でお勤めの方がいらっしゃったら怒られるかもしれませんが、あくまでも一般論としてお聞きいただければ幸いです。食券制を採用している飲食店として松屋を例にあげただけで、そこらの高校や大学の学食であったり、一蘭であったり、食券は出ずともマクドナルドなども同じことではあるのです。ここはひとつ、食券制の代表格として松屋で話を進めさせていただきたい。ただし、松屋銀座の松屋のことではありませんし、焼肉の松屋のことでもありません。松屋フーズの松屋であることをご承知いただければと思います。
最初に考えねばならないことは、お米は無限には存在しないということです。農家の方が1年を通して精魂込めて作ったお米は基本的には1年に1回しか収穫できません。そして、当たり前ですが、収穫量以上のお米を食べることはできません。牛肉も同じです。畜産家の方たちが頑張って牛を育ててくれるから私たちは牛肉を食べられるのです。もちろん、牛肉も無限にわいてくるわけではありません。有限であるということを覚えておきましょう。
しかし、松屋で食券を買う時、本当にお米と牛肉があるのかどうか、松屋に事前に確認をしていますでしょうか。売り切れと書いていないから大丈夫などと思ってはいないでしょうか。食券を買った後で「実はお米もお肉もないんですぅ」と言われるリスクもゼロではありません。そうすれば、手にしている食券は単なる紙切れでしかなくなるのです。
もっと言うと、食券を買って牛めしが出る間に松屋が破産、もしくは民事再生手続をした場合はどうなるでしょう。裁判所による保全処分が出ると、申立前に発生した債務の弁済が禁止されますので債権者であるあなたは食券と牛めしを引き換えることができなくなります。債権者説明会に参加して、いろいろ話し合って最終的にどれだけの牛めしがもらえるかが決まります。大盛りの牛めしの食券を持っていても、小盛りしか食べられない可能性もあるのです。
そんなリスクを考えたことがないのであれば、ぜひリスクヘッジについても考えておいてもらえればと思います。頑張りましょう。合掌。